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するようになっていた3
何が可笑しいのか分からなくて不安に眉間に皺を寄せる。
「お前は、βの意思が強すぎる。分かってないな」
眉間に寄せた皺を指先が解く。微笑みながらため息を吐くと、「熱烈な愛の告白だった」と言って再び抱き締められた。
「凛。もしも、お前が運命の番でなかったら、俺はお前と出会うことも無かったし、お前を知ることもなかった。運命の番は引かれ合い、巡り会って、惹かれ合う運命にあるんだ」
優しい声音で言いながら髪を撫でられる。
「俺はそれを信じて来た。いつか出会う運命の番をずっと待っていた。夢物語と言われても、おとぎ話と言われても、俺は運命を信じていた」
だから、慎也はすんなりと運命を受け入れたってことだろうか?
「出会った瞬間に、あの玄関で出会った瞬間に俺はお前を手に入れるつもりだった」
会社の入り口で初めて会った。すぐに運命だと分かった。
バクンと心臓が音を立てた。
「すぐに惹かれた。恋に落ちた。ほかの誰にも渡したくないと思った。誰かの番なら、奪い取ろうと思った」
追いかけられて腕を掴まれた。数日後には婚姻届けを持ってこられた。強引で性急で。
「遠回りをさせられて、焦らされて、やっと手に入れたんだ」
慎也が首を撫でる。
番になった証がそこにはある。何度も、何度も噛まれて、性を注がれて……。
「言って……言ってくれればよかったんだ。僕が、好きだって」
「お前は運命の番を疑っていただろう」
確かに疑っていた。こんな上等なα様が僕なんかを認めないと思っていた。
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