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「望んだものはただ、ひとつ」1-6

「隙だらけだろう?」  そう耳元で囁いて、シュルリと一つの紐を解いた。ストンとシェリダンのズボンだけが下に落ち足元に溜まる。 「ヒャッ」  あらわになった素肌を撫でられて、ビクンとシェリダンの腰が跳ねた。ズボンが下に落ちた今、深い切れ込みのせいで腰のあたりまで素足が覗き、見えそうで見えないというある意味で非常に卑猥な恰好になっている。 「ほら、紐一本解いただけで足も尻も触り放題だ。少し動くだけで誰の目にもこの白い肌が見える。これを隙といわず、何という?」  言いながら、すべらかな肌を楽しむようにアルフレッドの大きな手が太ももや尻の丸みを撫でまわす。その手から逃れるようにシェリダンは身じろぐが、未だかつてシェリダンがアルフレッドの腕の中から逃れられたことはない。 「こんな、こと……、アルしかしませんッ」  吐息交じりに言えば、ますますアルフレッドの腕がシェリダンを強く強く拘束する。 「当たり前だ。誰がお前のこのような姿を余人に見せるか。そんなことになるくらいなら寝室に閉じ込めて、一歩も外に出さない」  常からレイルの散歩以外は王妃の私室からシェリダンを出さないアルフレッドだ。冗談と流すには現実味がありすぎる。 「シェリダンの白い肌に赤はよく映える。だからこそ、着るならば俺と二人きりの時にしろ。他人に見せるな」  頤に指をかけられ、上向いた瞬間にアルフレッドの唇が触れる。促すように唇を舐められそろそろと開けば、すかさず入り込んだ舌がシェリダンの口内を愛撫した。どれだけ重ねてもうまく呼吸ができず、甘いしびれも相まってクッタリとシェリダンの身体が弛緩する。そんなシェリダンをヒョイと抱き上げて、アルフレッドは寝椅子に腰かける。アルフレッドの膝に座る形となったシェリダンはその胸に頭を預けた。

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