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★黒の章22

「ひゃぁぁん!ぁああん!!」  快感は擦りあげられる度に増幅し、突き上げられる度に嬌声が止まらない。  (ひだ)が捲れ上がるほどの勢いで引き抜かれ、また一気に突き上げられる。 これ以上ないという程広げられた場所を抜き差しされるたびに、秘部から白い液と透明な液が混じったようなものが溢れ出し、パチュンパチュンと音をたてて鳴り響く。  その卑猥さに耳を塞ぎたい程の羞恥を覚えるが、葵はひたすら声を上げ続ける事しか出来なかった。 「やぁぁん!ああぁぁーー!!あぁぁーーっ!!」  響きわたる音の淫靡さと、突き上げる快感と、脳髄から溶けるようなフェイロンの香りで、葵の精神は限界に近づく。  こんなにも快感を拾いやすいのはオメガだからなのだろうか?性交に適した性という意味がやっと分かった気がする。淫らな性というよりも、この為に自分があるような気さえしてくる。 「ひぁぁぁーー!あぁー…っ!ぁぁァァっ……!!」  泡立つほどの勢いでピストンされ、葵はもう何回目かも分からない透明な液を吐き出す。出した先から腹の上でそれは気化して消え、その感覚にさえも肌が粟立ち感じて涙が溢れる。 「っぐ!……っう!!」  フェイロンが堪えきれないように呻いてより一層深くに打ち付けてくる。それと同時に腹の深い部分に熱い精が解き放たれたのを感じた。 「ああぁっ!!やぁぁぁん!なんでッ……まだぁぁぁんッ!」  葵の腹の中で、熱い迸りはずっと続き、その感覚だけでまた軽くイッてしまいそうになる。  溢れた涙をフェイロンは舌先ですくいあげ、そのままその舌先は首筋にのびて、きつく肌を吸い上げた。 「……んんッ!」  フェイロンは暫く舌で首筋を嬲っていたが、我慢出来ないように、歯を当てられ僅かに肉に喰い込むのを感じた。 (噛まれる!?)  葵は思わずギュッと目を閉じたが、その瞬間はいつまでも訪れずなかった。  そっと目を開けるとそこには自分の腕を血が出るまで噛みしめているフェイロンがいた。 「……っえ!?」 「クソ!だから!!来るなとっ……!!言ったのにっ!!お前を、傷つけ…たくなかっ…たのにっ!…ぐっ」  苦しそうな呼吸を繰り返し、たまにギリリと歯を食いしばって何とか平静を保とうとしているように見える。 「フェイロン、俺が分かるの……?」    葵が怖々と尋ねると、興奮して濃くなった紫色の瞳が怒ったように葵を見つめてきた。 「当たり前だろう!俺がお前見間違うわけがないだろうが!!その青空色の澄んだ瞳は……お前しかおらん。いったい……なにがどうして……これは夢なのか?夢でも、俺はお前を傷付けたくなかったのに!!」 「フェイロン……」  

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