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「さて、」
局長は再びメインモニターへと視線を戻すと、慣れた手つきで己のデスクに取り付けられたコントロールボードを操作し始めた。
「いいところを邪魔してすまないが、君達にはそろそろ眠ってもらうよ」
そう言って、備え付けのレバーをゆっくりと引き上げる。
するとモニターの中の二人がパタリと倒れてしまった。
どうやらレバーを下げたことで、二人のいる部屋に睡眠薬が撒かれたようだった。
「うむ、やはりスプレーの方が即効性があるな」
カチャリと眼鏡を掛け直し、局長は次に内線を手に取った。
「こちらコントロールルーム、ターゲットに睡眠薬を投与した。凡そ五分程で深い眠りに入るだろう、それに合わせて処理班と清掃班を送ってくれ」
そう告げると通話を切り、デスクの引き出しを開いて中からファイリングされた資料を取り出した。
中の書類へ完了の印鑑を押す。
「任務完了。次の対象者に移ろうか」
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