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きゅうきゅうと収縮を繰り返し玩具を咥え込むそこから塩谷はゆっくりとエネマグラを抜いた。
ちゅぽんと音が鳴り、ローションかはたまた愛液か分からないものが糸をひいている。
「ひ…ぁっ」
抜け出た感触に佐藤は短く喘ぐと、またすぐにパタリとベッドに沈み、肩を震わせ泣き出した。
ぐずぐずと鼻をすする音が聞こえる。
ーー終わった。
塩谷は壁に浮かぶ数字が0から1に変化したことを目視しながらそう思った。
それはミッションをクリアしたことに対する感想ではなく、佐藤の中での塩谷の好感度がゼロ、いやマイナスになったことを確信しての嘆きだった。
「(ああ、あんなに震えて、泣いて、可哀想だ…)」
塩谷は己の両手を見た。
どろどろに濡れたそこに、佐藤を傷付けたのは間違いなく自分であることを思い知らされる。
「(…俺、一体何やってるんだろ…)」
自問自答し、はは…と自分自身を嘲笑う。
こんなに酷い結果になって、もうこれ以上最悪なことなんてあるのだろうか。
ふと壁を仰ぎ見た。
そこには塩谷の心情を知ってか知らずか、既に新しい内容が浮かんでいた。
その言葉を目にした途端、塩谷は目を見張り口を戦慄かせた。
「これ以上最悪なことってあったんだな…」
言葉にした途端、泣き出してしまいそうになり、ぐっと奥歯を噛み締め耐える。
そしてぐったりしている佐藤の、その脱げかけたズボンのポケットに手を差し入れた。
ごそごそと中を捜索し、指先に触れた感触にそれを掴み取る。
そこから出てきたのは、小さな鍵だった。
【FINAL MISSION:対象者凸は対象者凹の拘束を全て排除し、真実を対象者凹に話して下さい】
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