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「んもーっ!てゆーかなんで専務さんがここにいるんですかーっ?」
プリプリするマミに局長が詳細を話した。
『部屋』が運営停止になると聞いたマミはえーーーーっ!と今日1番の大声を上げる。
「かくかくしかじかで、そういう訳なんだよマミちゃん」
「うっそー…えーいやだーまだ色々試したいことあるのにぃー」
一体何を試すと言うのだろうか、新人は疑問に思ったが、どうせまたすごくエゲツないことなんだろうな…と思って聞くのを止めた。
「でもでも!この専務さんから貰った任務を遂行すれば運営停止にするのを中止してくれるんですよね!」
「ああ、そうだね。任務を遂行出来たら約束しよう。だがもし失敗した場合は…マサミチ君、君には私の秘書になってもらいt…」
「あーよかったぁーそれなら安心ですね!」
専務の言葉に被せるようにマミはそう言うと、局長と新人に向かってにっこり微笑んだ。
「だってこれまでに幾多もの任務を遂行してきましたし、今回もいつものようにちゃちゃっと遂行して、私達がきちんと結果を出せることを証明しましょう!」
「「マミちゃん(さん)…!」」
マミの言葉に、局長と新人は励まされた。
そうだマミが言うように、我々はもう数多の任務遂行を成功させてきたのだ、今更何が不安だというのだろうか。
メラメラと闘志が漲り、やる気に満ち溢れる。
グッと親指を立て可愛らしくウインクするマミに、二人も同じように親指を立て返した。
「聞いていたか専務!貴様から受け取ったこの任務、見事我々が成功を収めようじゃないか!」
腰に両手を宛て、声高々と宣言する局長に専務は目を細めフッと笑った。
「ふむ、では条件を呑むということだね。いいだろう、精々頑張ってくれたまえ。それでは私はこれで失礼する…マサミチ君また近々君に会いに来るからね」
キリッとした表情で軽く手を掲げる専務に、局長は早く帰れ!と塩を撒くフリをした。
そうして最後の最後までマミを見つめたまま専務は去って行った。
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