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第49話※微R18
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「凪くん、起きて?」
「…ん? 何ー?もう起きたの?
…腹減った?」
微睡みの中で紅葉に腕を伸ばしておはよとキスをする。
「おはよ。
うん。あと…、トイレ行きたい…。
あの、…歩ける気がしない…んだけど…。」
「あー…。了解。
ってか、声もヒドイな…。
ごめん…やり過ぎた。」
「いいよ。
大変だったけど、ふふっ…。
凪くんすっごいカッコ良かった。
あと…僕も気持ち良かった…。」
「…朝から可愛いすぎ。」
全面的にやり過ぎたと自覚している凪は甲斐甲斐しく紅葉の世話をやいた。
紅葉と付き合うようになって作り方を覚えたフレンチトーストには喉に良い蜂蜜を多めにかけて、ヨーグルト、フルーツと共に出す。
「すっごいお腹がすいた」という紅葉に先に食べるように言い、ミネストローネも作る。コーヒーを入れて凪もソファーについた。
いつもはテーブルで食べるが、腰がツラい紅葉に合わせて今日はソファーでブランチだ。
「美味しい?」
「うん!甘くて美味しいー!お店の味!」
「蜂蜜かけすぎ。付いてる…」
唇の端を直接舐められてくすぐったがる紅葉。
凪はまた口が甘い…と言いつつそのままキスを続ける。
「ん、や。もっと…。」
唇を離したらそう言われて、凪は紅葉の手からフォークを取り上げて、再び触れ合いながら深く口付ける。
紅葉の脚をソファーの上に引き上げて横抱きにすると右手を服の下に潜らせて胸に手を伸ばす。
左手を後ろについてた紅葉はすぐにそのまま押し倒されて腰を跨ぐ凪を見上げた。
「ここ痛い?またしたら怒る?」
引き締まったお尻に手を当てて聞けば顔が赤くなる紅葉…。
「痛いのは関節と膝かな…。
さすがにまだダルい…。」
「じゃあちょっとだけな?
このあとまた寝たらいーよ。」
「凪くんも一緒に寝る?」
「俺?
あー、飯作っておく。
何食べたい?」
「…茶碗蒸しと肉じゃが!
さっきのスープももっと!!」
「ははっ、ん、分かった。」
一頻りイチャイチャを楽しんで紅葉は凪のそばが良いとそのままソファーで熟睡中だ。
凪はリクエスト通りの料理作りに取りかかる。
「あ、先に連絡しとこ。」
光輝に翔の怪我でLiT JのLIVEの助っ人に入ることを伝えて、細かなスケジュールの調整を頼む。
正直かなりキツイとは思うが、やってやれないことはないだろう。
紅葉も協力してくれると言うし…
翔にも夕方資料を貰いに行く、ついでも差し入れも届けるとLINEする。
圧力鍋を二つ出してミネストローネのアレンジでロールキャベツを作り、片方は肉じゃがを煮込む。
「茶碗蒸しの器…ねーよな…。マグでいっか。」
丁寧に濾した茶碗蒸しをマグによそい蒸して仕上げる。
「あと…肉か魚?あ、味噌漬け肉でも解凍して焼くか…!!」
自分で下味を浸けておいた豚肉の味噌漬けを調理することに決める。
料理は気分転換にもなるし、美味しいと喜んで食べてくれる恋人がいればレパートリーも自然と増えてやりがいもある。
不規則な生活が主となる音楽の道に進んだが、自炊の習慣がついているおかげで体調を崩すこともほとんどないし、本当に助かっている。
凪は丁寧に仕上げにかかった。
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