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第71話※微R18
紅葉Side
2週間振りにお家に帰ってきたらすごくホッとした。まだ凪くんとの同棲を始めて間もないけど、ここが自分の帰る場所だと思うとすごく嬉しい。
同棲することになって、家賃とか光熱費半分払うよって言ったけど、凪くんは食費しか受け取ってくれない。
さすがに甘え過ぎな気がするけど、大学始まるといろいろお金もかかるし、僕の実家の事情も理解してくれていて、そっちに回すように言ってくれた。
その分、家事を手伝うこと、平九郎のお世話をきちんとやることを約束した。
もう本当に優しくてすっごく頼りになる最高の彼氏です。
凪くんの言ってた『男のロマン』ってやつはよく分からなかったけど、荷物の片付けよりも先に凪くんにキス…それも腰砕けになるすっごいやつをされてビックリしたよ。
凪くん、ずっと運転してくれてたのに疲れてないのかな?
イヤじゃないんだけど、帰ってきたばかりで落ち着かないし、お風呂もまだだったからキスだけってお願いしたら…
「じゃあキスだけ…5分ね。」
って時計を確認して言うからOKしたら、その、すっごい本気のキスで5分後には大変なことになってて…結局キスだけで終らなかった…。
身体を求めてもらえるのは恥ずかしいけど、本当はすごく嬉しい。
エッチの時に好きって言ってもらって抱き締めてもらうと安心するんだ。
凪くんはもとは女の子が好きなフツーの人だから、僕はいつも自信がない…。
凪くん以外と経験もないし、いつもいっぱいいっぱいで…その、気持ち良すぎちゃうと…僕の身体、どこか変かな?って不安になる時もある…。
けど、せめて出来ることは頑張ろうと、合宿中はみなちゃんと平九郎と一緒にウォーキングしたり、お外でヨガもやった。
彼女のトレーニングはキツイから全部ついていくのは無理だけど、簡単なヨガも続けたらちょっとだけ身体のラインが引き締まった気がするからこれからもなるべく続けようと思う!
あとはお肌を綺麗に保とうと頑張ってるっ!
野菜もたくさん食べるし、お風呂のあとは保湿も出来るいい匂いボディークリームを塗るんだけど、結局それも凪くんがやってくれるし、髪の毛乾かすのも、朝セットしてくれるのも凪くんだ…。
だいたいなんでも凪くんの方が上手に出来るから一緒にいるとついやってもらっちゃうんだけど…自分でも出来ることはちゃんとやらないとね…。
この前、凪くんがLiT Jのサポートでとっても忙しかった時に朝ごはんを用意したらすごく喜んでくれたから、甘えるだけじゃなくて、そういう大変な時に支え合える恋人になりたいと思う。
「もーみーじ?
考え事? 余裕だね?
ちゃんと俺に集中して。」
「んっ。あ、ごめ…っ。
でもいつも凪くんのこと考えてるよ?」
そう言って、ぎゅっと抱き付くと優しい顔で微笑んでくれた。
「好き…。
凪くん、大好き…。」
「俺も紅葉が好きだ。
…痛くない? ちゃんと気持ちいい?」
ほら、いつもこうして優しくしてくれる。
「うん…。
気持ちいい…よっ。
…すごく幸せ。」
僕たちは…周りには隠さなきゃいけない関係かもしれないけど、2人の間には嘘も偽りも何もない。あるのは大好きな気持ちだけ。きっと、それが一番大事なこと…。
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