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第75話※微R18

ハチャメチャな珊瑚のおかげで大いに笑い、みんなで楽しく肉を食べた。 サプライズで用意したみなのバースデーケーキもみんなで囲んで食べて、珊瑚がスマホでこっそり撮った写真は絶妙な構成でみなと光輝が笑い合っているように見える(実際は2人の間にも周りにも人がいる)仕上がりで、光輝に見せると… 「珊瑚くんは天才だね。この画像くれる?くれるよね?くれたらジャケ写のお給料上乗せしてあげちゃうよ。」と言われて、悪い笑顔を見せていた。 かなりのやり手だ。 「俺の天使が…っ!!」 まだ言っている翔に顔をしかめる珊瑚。 「何コイツ…!」 「なんか私たちの顔が好みなんだって。 でも紅葉は凪のだし、私はこの人好きじゃない。あ、一応友達だった。で、珊瑚紹介するって言ってたの。」 「…これなら食っていーの?」 「……分かんない。本人に聞いて?」 「OK!」 だいぶ酔っぱらっている翔を置いて彼女はタクシーで帰宅した。 明日も忙しいらしい。 光輝と誠一はいつも通り飲み直すらしく、凪は翔をタクシーに乗せて送りがてら紅葉と珊瑚と共に帰宅しようとするが… 「俺がこの人送って行くから先に帰ってていーよ。帰ってラブラブしたら? 俺がいるからちゃんとヤれてないでしょ? ごめんねー? あ、紅葉!一応家の鍵だけ借りていい?」 紅葉があたふたしながら鍵を渡す。 「本当に大丈夫? 俺の先輩だからな? 変なことすんなよ!」 「ハイハイ。 じゃーね!」 2250 帰宅した2人は散らかった部屋に驚く。 いつもキレイに整えられている室内はティッシュやゴミが散らばり、クッションの綿も落ちている。 泥棒でも入ったのかと思うくらいの惨状に紅葉は平九郎の名前を呼んだ。 「平九郎っ! どこっ?! へいちゃんっ!!」 「いた…。 テーブルの下。 …これお前がやったの?」 怒られると分かっているのか尻尾を脚の間に挟んで目線は伏せたままの平九郎。 部屋も防音部屋も施錠されたままで、楽器も無事なことを確認するとほっと息をはいた。 「良かった…。泥棒じゃなかったね。」 顔を見合わせて苦笑する2人。 いつの間にか自分たちの大事な楽器よりも平九郎の無事を一番に考えるようにまでなっている。 「へいちゃん…どーしたの? ご飯あげたよね?お散歩もしたよ? お留守番寂しかった…?」 紅葉が優しく撫でるとやっと目を合わせてくれた。 「珊瑚が来てからお前をあいつに取られたと思ったんじゃねー?ヤキモチだよ。」 「そーなのっ?! うそ、ごめんねー! へいちゃん、大好きだよー。」 「盛大にやってくれたな…。 変なもの食ってないよなー?」 「ごめんね、凪くん…。 すぐ片付けるね! 片付けながら変な破片とかないか見てみる!」 「俺こっち、お前そっちからね。」 「手伝ってくれるの?」 「当たり前だろ? ゴミここ、真ん中。分別しろよ? じゃー、よしっ、スタート!! 遅かった方が明日の朝ゴミ出しな?」 「えっ? あ、ずるいっ!! 凪くんフライングだよー!」 仲良く片付けて紅葉は平九郎をたくさん撫で回す。凪は好物の鶏肉を少し与えて頭を撫でた。 甘やかされてようやく元気を取り戻した平九郎は2人の周りをくるくると周りながら楽しそうだ。 凪と紅葉はいつも通り歯磨きと入浴を済ませ、今日は特別に平九郎を寝室へ招き入れる。 ベッドのすぐ下に寝そべった平九郎は安心した様子で大きなアクビをして眠りについた。 「良かったぁ。」 「明日は少し遠出して散歩させようか。 珊瑚も写真撮りてぇって言ってたし。」 「うん!みんなでお花見出来るかな? 楽しそうだね。 ふふっ。」 微笑む紅葉にキスをして抱き抱える凪。 「…するの?」 「声我慢出来る?」 平九郎が起きると中断することになるので、確認するが横に首を振る紅葉。 「僕がしていい? 僕の大事な家族と平九郎にも優しい凪くんにご奉仕したいです!」 「…そのセリフ教えたの珊瑚だろ(笑)」 2人はまた笑い合って手を繋ぐと唇を合わせた。

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