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第100話※R18

1958 車内で紅葉と実家の家族のエピソードに耳を傾けて笑い合い、SAで平九郎の散歩や夕食代わりに買い食いをしながら帰宅した。 「ただいま…。」 「おかえり、紅葉。平九郎も…、ほら、足拭いて…。」 愛犬の世話をする凪と、室内を見渡してホッとしつつもいつもより明らかに散らかった部屋に苦笑する紅葉。 「凪くんにしては珍しいね?」 「あー…1人だとついね…。今片付けるよ。」 「…明日にしよ? 4日も離れてたから早くいっぱいくっつかないと…!」 そう言って凪の背後から腰に抱きつく紅葉…。 「良かった。 いつもの紅葉だな…!」 凪はそう言って微笑むと紅葉に正面を向かせてしっかりと抱き締めた。 しばらく抱き合ってキスをしていると、平九郎が脱ぎっぱなしになっていた凪の服を噛んで遊び始めたので、2人は苦笑しながらキスを中断して一先ず平九郎がイタズラしそうなところだけでもと片付けを始めた。 「凪くんごめんなさい…」 「何? あの件ならもう謝るなって言ったじゃん。」 「違うの…。 寂しいから凪くんのシャツをこっこり持って行ったんだけど、平ちゃんも凪くんが恋しかったみたいで…気付いたら…!」 着替えの入ってた鞄の中からボロボロになった凪のTシャツを差し出す紅葉…。 「お前たちねー…っ!」 お気に入りの服だったらしく、怒りつつもどこか嬉しそうな凪…。 2136 暑いけど、移動の疲れもあるので温めのお風呂に浸かることにした2人… 「んっ…。」 裸でくっついていたら自然とそういう雰囲気に。 いつものように浴槽で凪に背中を預けていた紅葉は、後ろを振り向きながら気持ちの良いキスに蕩けていた。 「大丈夫?」 「うん。今日は逆上せてないよ?」 「そうじゃなくて…こわくない?」 「こわくないよ。ありがと。」 紅葉のメンタルが心配な凪は様子を伺いながら滑らかな肌に手を這わせていく。 「ん…、ふ…っぁ…!」 「優しいのと…激しい感じどっちがいい?」 首筋に唇を落としながら耳元で聞くとぴくりと一瞬震えて答える紅葉… 「ぁ…っ、えっと……どっちも…?」 「どっちもね…()了解。 おいで? まずは優しく…ね?」 恥ずかしいと訴える紅葉を支えながら中を洗いつつ、前にも触れると浴室に高めの声が響いた。 バックハグで紅葉の身体を支えながら項にキスマークをつけ、胸と前をゆっくり、約束通り優しく愛撫していく。凪の手の中で上り詰めていく紅葉はとても綺麗で、向き合ってキスをしながらイかせる。 「濃いね…。また抜いてなかっただろ…?」 紅葉の放った白濁を指に絡めて目の前に掲げれば、恥ずかしいから流してよ~とシャワーのお湯をかける紅葉。 「だって…よそのお家だったし…。 それに凪くんとした方が気持ちいいし…。」 「可愛いやつ…。 これからは忙しくてもちゃんとしよーね。」 「ん。寂しかったぁ…!」 紅葉が大好きなディープキスを与えて続きは上がってから…と告げる凪。 いつも通りソファーに座り紅葉の髪を乾かす凪と、ソファーの下に座りながら、ローテーブルに散らばった物を片付ける紅葉。 「あれ…?これ…っ!! この前の? 凪くんがモデルさんしたやつ…?」 「あぁ…。明日発売のやつ。 もらったまま忘れてた。」 「み、見ていいっ?」 メンズファッション雑誌を手に何故か興奮気味に聞く紅葉に苦笑しながらどうぞと答える凪。 離れていた4日間、自分でテキトーに乾かしていたのだろう紅葉の髪を丁寧に乾かして、トリートメントをつけてやり、自分の髪はテキトーに乾かす。 凪のページは見開きで写真が2ページとインタビューと小さな写真が1ページ、全部で3ページだけなのだが、ステージ衣装とはまた違う流行りの服に身を包んだ凪は切れ長の目とキレイな鼻筋のアップの写真も、長身と長い手足が目立つ全身の写真もカッコ良く写っていて本物のモデルのようだ。 「キャーっ!! カッコいいっ!! すっごいカッコいいー! はぁ~っ、素敵過ぎるよ。 なんてパーフェクトな身体っ! 横顔も大人っぽいし、このシャツとタンクトップの間からチラッと見える腕が堪らないねっ!!」 ふふふっとにやけながら雑誌を食い入るように見詰める紅葉。平九郎にも見せているが、愛犬は長旅の疲れで腹を出して寝ている。 凪は麦茶の入ったグラスを2つローテーブルに置き、その様子を見守った。 「インタビューは読めない漢字があるから調べないと…!とりあえず明日の朝イチで本屋さんに行って2冊…やっぱり3冊買おうっ!!」 ぶつぶつと一人言を呟く紅葉に吹き出す凪。 「これ1冊あれば良くない?」 「ダメだよっ!! これは宝物っ!!」 どうやら恋人は熱狂的な凪のファンのようだ。 「雑誌はもういいからそろそろ本物の方を見てよ(笑)」 「…はい。」 2250 ぴちゃぴちゃといやらしい水音をたてながら、凪のモノを小さな口を目一杯開けて懸命に愛撫する紅葉。 「ん。…どんどんうまくなってんね。」 ご奉仕好きな恋人を誉めながら、凪はベッドヘッドに背中を預けたまま、足の間にいる紅葉のハーフパンツに手を伸ばしていく。 器用に服を脱がしてジェルを使い後ろを慣らしていくが、背中から伸ばした腕では奥まで指が届かない。 「紅葉、ちょっと体制をさ…逆さまになれる?」 「ん…?」 凪の意図が分からなかったようで、一度凪から口を離した紅葉は身体を起こして彼を見つめた。 「頭あっちで足こっち…俺の上になって顔跨いで?」 「えっ?! それは…っ! …無理だよぉ。」 「今日『無理』禁止ね?」 「だって…っ!! …全部見えちゃう…よね?」 「え、今さらじゃね?(笑) 分かった。 照明もう少し暗くするから。」 凪はベッドサイドのテーブルに置いたリモコンを使い、部屋をギリギリ見えるかどうかという暗さまで調整した。 「ほら…。 お前のことも良くしてあげたいから…」 そう言って諭すと戸惑う紅葉の身体を反転させて、凪のお気に入りのほっそりとした恋人の脚を撫でる。 「あっ、あ…っ!! や、そんな…っ」

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