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第113話※R18

「翔くん、ちょっと…。」 「なにー?」 カナに紅葉を預けた凪はパーティーの終盤…というか、後片付けを手伝いながら翔に相談を持ちかけた。 「今夜さー、珊瑚を翔くんのとこで預かってもらっていーい?」 「もちろん大歓迎っ! だけどどーし…あ!そーだよね! そーゆー夜もあるよねっ!」 「ははっ。よろしくねー!」 「カナちゃんお花、可愛いね。 似合ってるよー!」 紅葉はカナの手に収まる小さな花束を指差して微笑む。カナも嬉しそうに笑顔を返す。 みなが弘中弁護士(実父)から届いたお祝いの花束を器用に分けてブーケ代わりにカナにプレゼントしたようだ。 「カナにもいい出逢いがあるといいね。」 そう言って、もう一輪、カナの耳に花をかけるみな。 「あのー、うちの見習いがカナちゃんのこといいなって言うんだけど…どうかしら?」 キッチンの奥でひたすら洗い物をしている若い男の子はシェフの弟子で、カナのことが気になるのだと奥さんが声をかけてきた。 「どうかな…? この子、耳が聞こえないの。 それでもちゃんと付き合いたいって言うなら間に入ってあげる。」 みなは奥さんにそう言うと自分の連絡先を渡した。 2230 明日が都内でのフェスなので二次会はなしで解散し、各自自宅へと戻る。 光輝は帰り際の挨拶でみんなに今日のお礼を述べ、Linksのメンバーには明日のフェスとその後の関西地方へのツアーも完璧でよろしくねと言うのを忘れなかった。 凪と紅葉は帰宅すると、平九郎にただいまと言い、晩ごはんの時間が早めだったので少しだけおやつをあげた。 早朝に海でもたっぷり遊んだ平九郎は満足そうに彼の専用ベッドに寝そべった。 「…いいよね?」 「うん…っ。」 2人きりの家で、落ち着いて抱き合いたいからと寝室までは我慢して扉を閉めた途端に噛みつくようなキスを仕掛ける凪。 紅葉は少し背伸びをして彼の首に腕を回しそれに応える。 「そういえばあの部屋着はもう着ないの…?」 凪がいつかのルームワンピースのことを指摘すると紅葉は赤面して 「だって…この前のこと、思い出すし…!」 と告げたが、 「可愛いから時々着てよ。」 と凪が耳元でそう囁くと小さく頷いた。 キスを繰り返して熱を高めながら服を脱がせ合ってベッドへ移動する。 紅葉はベッド下に跪いて凪に奉仕していく。 そしてそのまま紅葉がリードして凪の腰を跨いだ。 「ん?何? 上に乗ってくれるの?」 「うん…。今日は嬉しいことがいっぱいあったから頑張るの。」 「珍しいね。」 「イヤ?」 「まさか。スゲー楽しみ!」 お風呂で慣らしたのですぐに挿入出来るが、凪はジェルを指で足して紅葉が傷付かないように配慮する。 「い、れるね?」 「ん。 頑張って。」 凪の腹筋に左手を置き、右手で凪のモノを支えながらゆっくり腰を下ろしていく紅葉…。 凪は細い腰を支えながら、その様子を見守る。 「ぁっ! んーっ…! …はいった…っ!」 出来たよ!と顔で訴える紅葉の頭を撫でてやる。 「動けそう? 無理しなくていーよ?」 「大丈夫…っ!! 凪くんは待ってて。」 「はい、了解…(笑)」 「ん…っ! ぁっ、ん。 ふ…っ!」 ゆっくりと動き始めた紅葉をサポートするように凪は膝を立ててその背中を支える。 「あ…ッ! ゃぁ…! ん…、」 「最高に可愛いね。」 一生懸命な紅葉の姿にご機嫌な凪。 しかし後ろで深く飲み込んでいて、キツい体勢のまま頑張るのは紅葉の体力的にも苦しそうだ。 「紅葉…。」 手を繋いで、凪は自身の身を起こすと紅葉を抱き締める。 「はぁ…んっ!!」 中の角度が変わって紅葉はその衝撃に耐える。 「大丈夫?」 「う、ん。…ごめんね、やっぱりあんまり上手に出来ない…」 凪に掴まりながらシュンとする紅葉。 「え? 違うよ…。俺がキスしたかったから。」 凪が優しく口付けると安心したように微笑む紅葉。 「この方が近いし、抱き締めてキス出来るし、こっちも…、こっちも…全部可愛がれるから好き。」 紅葉の唇と胸にキスをして前にも触れていく凪。 「ァっ! あ、あっ、んっ! それダメ…っ! や、ぁ、気持ちいい…っ!」 凪が仕掛けた途端に紅葉の声も反応も甘くなる。 胸の飾りを舌で転がしたり吸ったりゆっくり舐めながら、片方は揉み続けて、紅葉のモノをしごいていけば上ずった声で限界を訴えてくる。 「あ、やっ、凪くん…っ! もうイっちゃう…っ!」 「こっちもする?」 凪が紅葉の奥を軽く突けば、その瞬間に達する紅葉…。 「くっ、キ、っツ…(苦笑)」 思わぬ締め付けに苦笑しながらも、凪は紅葉と舌を絡めて揺すり始める。 「ん、んんっ!」 「紅葉の中めちゃくちゃ気持ちいい…。 もっと奥していい? このまま後ろでイって、また可愛いとこ見せて。」 そう伝えると凪の肩に手を置いて、キスの合間になんとか息を繋ぐ紅葉。 「ん、ぁっ!あ…っ! は…、ふっ…! す、き…っ!」 「俺も好き。」 2人で抱き締め合って一緒に絶頂を迎える…。 「はぁっ、は…っ あ、つい…!」 息も整わず、冷房をつけているはずなのに2人とも汗だくである。 「確かに…。 あ、中のこと? やべ。ゴムつけるの忘れた…っ!」 「…お家だからいーよね?」 「明日フェスあるじゃん。 夕方オケの練習出て、そのまま移動だよ? 腹痛くなったりしたらキツいでしょ…! 早く風呂行ってキレイにしよ?」 「や。 もう少しだけ…。 凪くん、キス…もっと…!」 「可愛すぎ…! あとちょっとな?(苦笑)」 ハードスケジュールを前に少し心配な凪だが、紅葉は幸せそうに微笑んで彼と唇を合わせた。

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