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第121話※R18
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成田空港
珊瑚の帰国に翔も夏休みで着いて行くらしく、凪と紅葉は成田まで2人を送りがてら見送りに来た。
「なんで翔くんが俺より先に紅葉 の実家に行くわけ?」
凪はちょっと不服らしく、翔に文句を言うがもちろん本気ではない。
「成り行き?
いつも通りあんま深く考えてないんだけど、とりあえず遊びに行ってくるね!
ドイツ語は飛行機の中で勉強するよ!」
「俺は寝るから静かにしろよ。」
"初心者のためのドイツ語~入門編~"という本を空港の本屋で購入した翔は今日も一段と前向きだ。
「翔くん、弟たちのことよろしくね。
おばあちゃんたちにもお土産も渡してね!」
翔も同行することになったので、急遽お土産も増やしたのだ。祖父母も弟たちも大喜び間違いないだろう。
「珊瑚、写真の勉強頑張って!また会おうね。」
「あぁ。お前も勉強…宿題ちゃんとやれよ?」
見送るのが珊瑚1人じゃないだけでこんなにも気持ちが違う。
翔が一緒ならきっと珊瑚は大丈夫だ。
そしてまたすぐに会える。
「お前も行かせてやれなくてごめんね。」
2人を見送ったあと、凪の言葉に首を横に振る紅葉。
「僕が選んだんだから…。
これからの東北地方のLIVEも、北海道のフェスも、東京でのファイナルも…今日これからあるファンミーティングだって頑張るよ!」
「うん…。
北海道のフェスさ、時間かかるけど、フェリーで行こうか? 平九郎も連れて。」
「いいの?!
平ちゃんもお船に乗れるの?!」
「ギリギリでペット可の宿が取れたんだよねー。宿泊先も何軒か見つかりそうだし…。
遊園地はないけど…ドイツの代わり…どう?」
「最高っ!! ありがとう、凪くん!!」
紅葉がホームシックにならないよう、凪なりにプランを考えてくれたらしい。
「すっごい嬉しい!!」
「そっか。」
紅葉の笑顔に凪も嬉しそうだ。
2人は北海道で何しようかと話ながら並んで歩き、車へと戻った。
「ファンミーティングまで時間あるから、いい? 昼間だし、仕事前にやだ?」
車の窓からけっこうな頻度で見えるホテルを指差せば紅葉はちょっと下を向いた。
「んと、…ほんとはお家がいいけど…時間ないよね?」
「んー、戻ったらギリギリかな?
まぁ、夜でもいいよ。」
"買い物か映画でも観てテキトーに時間潰す?"と話題を変える凪。
「…今がいいから、いいよ。」
「マジで?
…よしっ!!」
嬉しそうな凪に笑って、2人を乗せた車は昼間からきらびやかなホテルへと向かった。
「…ぁっ!! ん…ーっ!!」
手早くシャワーを浴びて、繋がる為の準備をし、大きなベッドで素肌を合わせる。
「ここなら大きな声出しても平気だよー。
…してる時の紅葉の声めっちゃ好き。」
「んんっ、やぁ…っ、恥ずかしっ!」
「スゲーやらしー音するね?」
紅葉の前と後ろを同時に攻め立てれば先走りとローションでクチュ、クチュと卑猥な音が響いた。
「あっ! ぁっ…! 凪くん…っ!!
凪くんがする…から…っ!!」
「じゃあ自分でする?」
「ん、え? やっ!」
「ちょっとしてみよっか…?
やったことある?」
「ない…っ!
え、ちょ…、無理…!」
「一緒にしてやるから」
凪の探求心を刺激してしまったらしい。
紅葉は大きく開かされた脚の間から彼に右手を取られ自身の後ろへと導かれた。
「や…。ホントにするの?」
正面に向かい合う凪に聞くと笑顔で頷かれて、そのままゆっくりとゴムをつけた中指を凪の人差し指と中指に添えられて挿入していく。
「やぁ!…やっ!」
「中、ぎゅうぎゅうでキツいでしょ?」
「あっ、ぁあ…っ! ん、」
「かわいーね…。」
キスを送り、中を広げていくと徐々に感じていく紅葉が可愛くて凪は満足そうな顔を見せた。
「んんっ。 も、凪くんのでしてっ?」
「…いーよ。」
可愛いお願いに指を抜くと、紅葉を仰向けに押し倒し、マナーアップした自身をゆっくりと埋めていく。
「あ、んーっ、あ、あっ!」
「痛く…はなさそうだな(苦笑)」
「ん、んんっ。 そこ、やっ。」
「気持ちいい?」
「う、ん。いい…っ! ぁ。 それッ、したら…っ!!
やぁっ! ぁーっ!!」
胸の飾りを口に含みながら、紅葉の弱いところを突くと背中を反らせて達する。
「ん…。」
凪
的には声の大きさよりも、挿入してわりとすぐに達する中のキツい締め付けに耐える方が問題である。
しばらくキスをして紅葉が落ち着くのを待つと再び中を楽しむ
「ぁ…っ! ふ…ぁ。好き…。」
「トロトロになって可愛いね。
俺も好き。
ね、紅葉、体位変えていい?」
「うん…。何?」
「フツーに、俺の好きなやつ。」
「んっ! ぁッ!」
後ろから覆い被さるように寝バックに変えて、手を重ねて繋ぎ、ゆっくりと中を撃つ。
「はっ、最高…っ!」
「ァっ!」
「紅葉…好きだよ。」
「ん、ぁ。 僕も、スキ…っ!」
2人は目を合わせて微笑み合って唇を重ねた。
「ダル…。仕事行きたくねーな…。」
事後、いつの間にかすっかり煙草の習慣から抜け出した凪は代わりにキスとキスマークをつけるのを求める。
「ん。…そーいうこと言っちゃダメなんだよー!」
「えー? だってね?
せっかくいい感じだし、もう1回戦したいよね?」
関西から戻ってきてから珊瑚はほとんど翔の家にいっていたが、留守を頼んで家にいる時は3人で普通に話したり、ドイツの家族とビデオ通話をしていたりでほとんど抱き合っていなかったので一度火がついた身体はまだまだお互いを求めていて鎮まる気配はなかった。
「ダメ……っ!
あ、あとでっ! ねっ?
ん、待って。浴衣着るからそこだと見えちゃう…!」
「そっか、浴衣か…。
夜…浴衣プレイとか…する?」
「…する…っ!!(笑)」
お腹がすいたという紅葉のリクエストで、スマホで店を探しながら身支度を始める。
紅葉はペット見守りアプリで平九郎の様子をチェックしているらしい。
「紅葉ー、何食いたいの?」
「オムライスっ!!」
「…けっこうガッツリだね(苦笑)
イベント中寝ないでよ?」
「はぁい。
大丈夫! 浴衣姿の凪くんを見るのに忙しいから寝てられないよっ!!」
鼻息荒くそう言われて凪は苦笑した。
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