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雨の朝パリにキュン死す③

「んっ、んっ……っ……んっ……っ……。」 皇はオレのパジャマを脱がすと、ヘッドボードに置いてあった貝を手に取った。 皇の指が貝を開いて、掬った軟膏をオレの中に入れると、ひんやりとした感触は、オレの中ですぐにドロドロに変わって、トロリと外に溶け出していく感触に、背筋がゾクゾクした。 恥ずかしくて体を捩ると、皇はオレの腿を押さえつけて、オレのペニスを咥えた。 「っ?!」 やだ! 逃げようとジタバタすると、ベッドがギシギシと音を立てた。 「そなたがもがけば、音が鳴る」 皇はそう言うと、またオレのペニスを口に咥え込んだ。 「っ!」 何で……そんなことしたがるんだよ! 止めようと思って皇の顔を見たら……止められなくなってしまった。 だって……オレのを咥えてる皇の顔……全然嫌そうじゃなくって……むしろ……何か嬉しそうっていうか……。 皇と……こんなことしてる時、皇の顔を見る余裕なんて、今までなかった。でも何か……何だよ、もう。 そんな顔されたら……やめてって、言えなくなっちゃうじゃん。 いちいさんに持たされたあの軟膏のせいなのか、お尻がジンジンして、熱い。 ようやくオレのペニスを口から離した皇は、オレの中にゆっくりとペニスを挿入してきた。 いつもよりすんなりと亀頭が入ってしまうと、音を立てないようになのか、皇はゆるゆると腰を動かし始めた。 いつも激しく突かれて、何だかわかんないままイかされることばっかりで、こんなゆっくり動かれるのは、初めてだ。 何かちょっと……これ……。 「それ……やだ……っはぁ……や、だ……皇……」 少しずつ挿入する角度を変えながら、皇は『ん?』とオレにキスをした。 ゆっくり動きながら、どんどん深く入ってくる皇のペニスを包んでいるオレのそこが、もっと奥まで皇を誘うように、ドクドクと脈打つのがわかる。 「っん!」 皇は、相変わらずオレが触れて欲しい場所を外さない。 ゆっくりとその場所をこすられて、いつもと違う感覚が、体の奥を熱くした。 「や、だ……やだ、皇……それ、やだ」 強い刺激じゃないのに、ものすごい体が……熱くなっていく。 ペニスを触られてもいないのに、イキそうになる。 「声を出せば聞こえるぞ?」 「だっ……て、んっ!」 「そなたは、こうされるのが良いらしい」 皇は、焦らすようにゆっくりとオレの中で抽挿を繰り返した。 「はぁ……や、だ……はっ……」 じわじわと体の奥に広がっていく快感が、しばらく擦られたあと、急に絶頂を迎えた。 「はっ、う……」 声を出してしまいそうになって、慌てて口を押さえた。 ビクビクと大きく体が震える。 皇を咥え込んでいるオレのそこは、皇をキツく締め付けた。 「っ……」 オレに覆いかぶさった皇が、小さく呻いて微かに震えた。 皇が小さく動くたび、オレの中に入っている皇のペニスも小さく動く。 今イったばかりなのに、皇が起こすその小さな振動が、どうにもならないくらい気持ち良くて……オレは自分で腰を振っていた。 「っ……青葉……」 「ん、ん……んっ……ん……」 声を我慢しようと必死でこらえているのに、皇は顔をしかめて『許せ』と言うと、激しく腰を動かし始めた。 「んんっ!」 「青葉……」 「はっ……んっ……」 「青葉……っ……」 皇の息が上がっていく様子に、どうしようもなく煽られる。 皇はオレの指に指を絡めて、さらに深く突き上げてきた。 大きく揺さぶられながら、さっきの嬉しそうな皇の顔が頭に浮かんだ。 今、皇……どんな顔してるんだろう? 声を殺すのに必死で、息をするのも苦しい中、オレは薄く目を開けた。 「青葉」 「……す、め、らぎ」 ああ、やっぱり……見なきゃ良かった。 「皇……」 どうしよう……何で、そんな顔してんだよ。 切なげに眉を寄せていた皇は、オレと視線を合わせると、ふっと表情を和らげた。 「皇……」 手を伸ばして、皇の首にしがみついた。 「皇」 ふっきーが帰った隙に、こんなことしたらズルいとか、本当は皇、隣の部屋で寝るはずだったのにとか、オレは皇を守るために一緒に寝てるだけなのにこんなことしたら駄目だとか……思ってたのに。 もう……何でもいい。 皇がそんな顔してくれるなら……ズルくても、駄目でも、何でもいい。もう、何でもいい。 「皇……」 オレをギュウっと抱きしめた皇のペニスが、オレの中でドクンっと大きくなって、小さく震えた。 「青葉……」 特に何か用があるわけじゃないのに、皇はオレの名前を何度も呼んで、キスをした。 それが……どうしようもなく……嬉しかった。

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