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夏休み~受験生だっつうの~⑤
膝を抱えられ、持ち上げられた腰に、皇はゴムを付けてぬるぬると潤滑剤を塗りたくったペニスをゆっくりと挿入してきた。
「ふっ……んっ……んっ、あっ……」
ずぶずぶと音を立てて、どんどん皇が奥まで入ってくる。
「つらいか?」
首を横に振って手を伸ばすと、皇は、さらにペニスを埋めて、オレにピタリと体をつけた。
皇の首に腕をまわしてしがみつくと『動きづらい』と、皇が鼻で笑った。
「だっ、て……はっ、あ……」
腕を緩めると、皇は『良い』と、オレの腕を、また自分の首に回させて『余にしがみついておれ』と、耳にキスした。
「動くぞ」
「はぁっ……ん……」
腰を動かし始めた皇は、オレの体にも、あの貝の潤滑剤を塗り始めた。
ぴったりとつけた体が、皇の動きに合わせて擦られるたび、熱くなっていく。
ぬるぬるととらえどころがないほどに滑っていく皇の体に、乳首もペニスも擦られて……もう……いっちゃいそう。
「皇っ……オ、レ……あっ……」
気持ちいい。
どうしよう……熱くて……気持ち良くて……溶けそう……。
「皇っ……」
すごい……奥のほう……気持ち、いい……ホント、もう……。
自分が、皇にしがみついて激しく体をこすりつけている自覚はある。
でも、恥ずかしいとかもう……そういうの、通り越しちゃってるし……。
皇とこういうことすると、最初はすっごい恥ずかしいのに……そのうちもう、そういうのどうでも良くなっちゃうくらい……気持ち良くなって……。
もう……早く……早く……。
「皇っ」
早く……。
「あっ!あっ!ああっ!皇っ!」
もう!……もう、早く……早く……イカセテ。
「あっ!はっ、あっ!」
「……あ、おば」
息を乱した皇に名前を呼ばれて、グッと突き上げられた時、ビクビクと大きく体が痙攣して……足がつった。
「ぎゃふっ!」
「どうした?」
「あっ!足、つったぁ……痛いぃ!」
じわじわと広がる快感の中、皇とオレのお腹の間に、ドロドロと吐精しながら、オレはつった足に悶絶した。
皇はぷっと吹き出すと、オレの中にペニスを入れたまま、オレのつった足を持ち上げて、ぐりぐりと足の裏を押し始めた。
「力を抜け」
「足、痛くて出来ない」
そう泣き言を言うと、皇はオレのペニスを緩くしごき始めた。
「やっ!」
全然違うところに力が入って、足の力が抜けたのが良かったのか、つっていた痛みがひいた。
「……治った」
あっという間にこむら返りがおさまったことに感動すら覚えていると、皇はゆっくりペニスを引き抜いた。
「んぁっ」
「そなたは誠、色気のない……」
「……」
その色気のない人と、シてたくせに……。
口を尖らせると、皇はまた鼻で笑って、ペニスに被せていたゴムを外しながら、キスをした。
「雨花」
シングルベッドは、本当に狭くて……だから、こむら返りもおこしたんだろうけど。
皇はオレを抱きしめてお腹の上に乗せたまま、ベッドに横になった。
「ん?」
「……明日は、何時に起きたら良い?」
「んー……いつもは、六時」
「そうか。では、もう休んだほうが良かろう」
「ん……って!これ……またお風呂入らないと駄目じゃん!」
あの貝の潤滑剤でぬるぬるだよ。
お風呂、一階と二階についてて良かった。
「皇もそれ、入らないと駄目でしょ?」
「共に入るか」
二人で別々に入ると無駄に時間がかかって、誰かに見つかる可能性が高い。
って、いちいさんたちは皇が来てるの知ってるのか。
一階には来ないでくれるかな?だったら……。
「入んない」
「……」
「寝る時間なくなるから、先に早く入ってよ」
「早う寝たほうが良いそなたから先に入れ」
「そっか」
オレがお風呂場に入ってシャワーを使っていると、急にお風呂場のドアが開いた。
「ひゃっ!」
え?誰?……って、皇しかいない!
振り向くと、案の定裸の皇がお風呂場にズカズカ入って来た。
「ちょっ……一緒に入らないって言ったじゃん!」
「共に入らぬなどと誓ってはおらぬ。そなた、何を躊躇うことがある?先程まで散々……」
「わああああっ!」
オレが先にお風呂に入れば、皇が入ってくるかもしれないことは、ちょっと考えればわかることで……。
「……」
皇ともめている時間もないので、仕方なく一緒に入ることにした。
体のべちゃべちゃを流したあと、皇はオレを後ろから抱きしめながら、狭い湯船に一緒につかった。
皇の訳わかんない鼻歌を聞きながら、もう絶対に皇より先にお風呂には入らないと、心に誓った。
……まぁ別にさ。確かに、さっきまで散々……見られてたわけだし、見てたわけだけど!だって……恥ずかしいだろうが!もー!
っていうか!お風呂に入る順番とか、真剣に悩んでる場合じゃないだろうが!オレ!
オレは受験生なんだっつうのー!
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