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学祭騒動再び~最終日・嗚咽~⑦

「何でお前がそんなん持ってきてんだよ!」 「先程その説明書を見つけたゆえ」 「早く言ってよ!」 「先程、これは要らぬのかと聞いたであろう?」 確かに、時計台を出る時に、そんなこと言ってた!でも、あれだけでわかるか!しっかり説明しろっつうの! 「ん!」 皇に、しっぽを寄越せという意味で手を出した。 そのしっぽを装着すれば、この穴は塞げるってことだよね? 皇は『あ?』と、しらばっくれている。 「返せ!」 しっぽを奪い取ろうとすると『そのまま自分で取り付けることは出来まい?』と、オレからしっぽを遠ざけた。 『出来る!』『出来まい』と揉み合っているうちに、何かに足を取られたオレは、思い切り尻もちをついてしまった。 「った……」 体を起こそうとすると、プツンっと何かが外れたような小さな音が聞こえた。 音が聞こえてきた胸のほうに視線を落とすと、もこもこTシャツの左胸中央部分がぱっくりと割れて、乳首が見えていた。 「どあっ!」 なんでーっ?! 隠そうとすると、皇がぱっくり開いた左胸に顔を埋めて、乳首を吸った。 「んっ?!」 なっ!ちょおっ! 体を捩ると、その拍子に右胸の中央部分まで、プツリと音を立ててぱっくり開いた。 ぎゃあ! 咄嗟に胸を隠そうと手を伸ばすと、オレよりも先に、皇の指が右の乳首に届いていた。 「んぁっ!」 何、これ……。もう……シチュエーションがいやらし過ぎて……下半身が……やばい。 「やっ、皇っ」 尻もちをついたまま床にお尻をつけているオレを、皇はその場に押し倒して、もこもこ短パンのしっぽを装着させるための穴に、指を入れた。 「んんっ!」 夕べの潤滑剤が中に残っていたのか、皇の指は、オレの中にすんなり入ってきた。 「やっ!あっ……はぁっ……」 もじもじと腰を揺らすオレのペニスを、短パンの上からそろそろと撫でた皇は『ここは開かぬらしいな』と、小さく呟いて、ほんの少しずらした短パンから、オレのペニスを掴みだした。 「んぁっ!」 乳首を舌で転がされ、前立腺をぐりぐりと撫でられながら、ペニスを扱き上げられる。 一気に呼び起こされた快楽に、上手く息が出来ない。荒くなる呼吸の合間に皇の名前を呼んで、いやだと何度か懇願すると、皇は急に指と舌を止めた。 「はぁ……はぁ……はぁ……」 「誠、嫌か?」 「はぁ……はぁ……」 ……違う。 嫌……なんじゃなくて……良すぎて、苦しい、ん、だもん。 「余の願いは、そなたを喜ばせること。誠、嫌だと申すなら、これ以上触れぬ」 本当に嫌かどうかなんて……わかってるくせに。 急に止められた刺激の再開を求めて、どこもかしこも、熱くなってる。 なのに……嫌なら触らないとか……本当に意地悪!皇のバカ! 「嫌なのか?」 「……はぁ……はぁ……」 本当は、いい……とか……言えるか!バカ! 「もう終いにするか?」 もーっ! 「皇の意地悪っ!」 「ん?」 「お前だって何も言わないくせに!オレにばっかり言わせたがってずるい!お前がどう思ってるのか先に言え!」 そう言って口を尖らせると、皇はふっと笑って、口先にキスをした。 「そうか。では、そなたが余に聞くがいい」 そう言った皇に手を取られた。 皇の着物に手を入れさせられて、ペニスまで招かれた。 熱くって……硬いペニスに、オレの手が触れると『そなたの好きに致せ』と、握らされた。 こんなの……心臓……壊れちゃう。 皇のここを……触ったのは、初めてじゃない。けど、好きに、なんて……言われたの、初めて……。 皇にいつもされるように、ゆるゆると扱き始めると、そのうち皇の息は上がって『んっ』と、小さく吐息を漏らした。 「皇……」 皇が気持ちよさそうにするから……オレまで……触られてもいないのに……イきそう。 「……聞かぬのか?」 「え?」 「良いか……嫌か、聞かぬのか」 そうだった。そのためにオレ……皇の……触ってるんだった。 「……い、い?」 ペニスを扱く手を止めずに、皇に小さくそう聞くと、皇はガバッとオレを抱きしめて、耳元で『良い』と、囁いた。 「んんっ!」 やばい! 声だけで……い、きそうに……なっちゃったじゃん! 驚いて手を止めると、皇にまた押し倒された。 「余は言うた。今度はそなたが申す番だ」 口端を上げた皇が、またオレの乳首に舌を伸ばして、ペニスを扱き始めた。 「んんっ!」 皇の声だけでいきそうだったペニスを扱き上げられて、本当にもう……すぐにでも……出てしまいそうだ。 「良いのか?嫌なのか?」 乳首を離して耳たぶを噛んだ皇が、耳元で聞いてくる。 「あっ、んっ!」 「良いか?」 「……ぃ、ぃ」 呟くようにそう言うと、皇はペニスをさらに強く扱いた。 オレはうわごとみたいに、何度も『いい』と言いながら、皇の手の中に吐き出した。

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