434 / 584
学祭騒動再び~最終日・嗚咽~⑦
「何でお前がそんなん持ってきてんだよ!」
「先程その説明書を見つけたゆえ」
「早く言ってよ!」
「先程、これは要らぬのかと聞いたであろう?」
確かに、時計台を出る時に、そんなこと言ってた!でも、あれだけでわかるか!しっかり説明しろっつうの!
「ん!」
皇に、しっぽを寄越せという意味で手を出した。
そのしっぽを装着すれば、この穴は塞げるってことだよね?
皇は『あ?』と、しらばっくれている。
「返せ!」
しっぽを奪い取ろうとすると『そのまま自分で取り付けることは出来まい?』と、オレからしっぽを遠ざけた。
『出来る!』『出来まい』と揉み合っているうちに、何かに足を取られたオレは、思い切り尻もちをついてしまった。
「った……」
体を起こそうとすると、プツンっと何かが外れたような小さな音が聞こえた。
音が聞こえてきた胸のほうに視線を落とすと、もこもこTシャツの左胸中央部分がぱっくりと割れて、乳首が見えていた。
「どあっ!」
なんでーっ?!
隠そうとすると、皇がぱっくり開いた左胸に顔を埋めて、乳首を吸った。
「んっ?!」
なっ!ちょおっ!
体を捩ると、その拍子に右胸の中央部分まで、プツリと音を立ててぱっくり開いた。
ぎゃあ!
咄嗟に胸を隠そうと手を伸ばすと、オレよりも先に、皇の指が右の乳首に届いていた。
「んぁっ!」
何、これ……。もう……シチュエーションがいやらし過ぎて……下半身が……やばい。
「やっ、皇っ」
尻もちをついたまま床にお尻をつけているオレを、皇はその場に押し倒して、もこもこ短パンのしっぽを装着させるための穴に、指を入れた。
「んんっ!」
夕べの潤滑剤が中に残っていたのか、皇の指は、オレの中にすんなり入ってきた。
「やっ!あっ……はぁっ……」
もじもじと腰を揺らすオレのペニスを、短パンの上からそろそろと撫でた皇は『ここは開かぬらしいな』と、小さく呟いて、ほんの少しずらした短パンから、オレのペニスを掴みだした。
「んぁっ!」
乳首を舌で転がされ、前立腺をぐりぐりと撫でられながら、ペニスを扱き上げられる。
一気に呼び起こされた快楽に、上手く息が出来ない。荒くなる呼吸の合間に皇の名前を呼んで、いやだと何度か懇願すると、皇は急に指と舌を止めた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「誠、嫌か?」
「はぁ……はぁ……」
……違う。
嫌……なんじゃなくて……良すぎて、苦しい、ん、だもん。
「余の願いは、そなたを喜ばせること。誠、嫌だと申すなら、これ以上触れぬ」
本当に嫌かどうかなんて……わかってるくせに。
急に止められた刺激の再開を求めて、どこもかしこも、熱くなってる。
なのに……嫌なら触らないとか……本当に意地悪!皇のバカ!
「嫌なのか?」
「……はぁ……はぁ……」
本当は、いい……とか……言えるか!バカ!
「もう終いにするか?」
もーっ!
「皇の意地悪っ!」
「ん?」
「お前だって何も言わないくせに!オレにばっかり言わせたがってずるい!お前がどう思ってるのか先に言え!」
そう言って口を尖らせると、皇はふっと笑って、口先にキスをした。
「そうか。では、そなたが余に聞くがいい」
そう言った皇に手を取られた。
皇の着物に手を入れさせられて、ペニスまで招かれた。
熱くって……硬いペニスに、オレの手が触れると『そなたの好きに致せ』と、握らされた。
こんなの……心臓……壊れちゃう。
皇のここを……触ったのは、初めてじゃない。けど、好きに、なんて……言われたの、初めて……。
皇にいつもされるように、ゆるゆると扱き始めると、そのうち皇の息は上がって『んっ』と、小さく吐息を漏らした。
「皇……」
皇が気持ちよさそうにするから……オレまで……触られてもいないのに……イきそう。
「……聞かぬのか?」
「え?」
「良いか……嫌か、聞かぬのか」
そうだった。そのためにオレ……皇の……触ってるんだった。
「……い、い?」
ペニスを扱く手を止めずに、皇に小さくそう聞くと、皇はガバッとオレを抱きしめて、耳元で『良い』と、囁いた。
「んんっ!」
やばい!
声だけで……い、きそうに……なっちゃったじゃん!
驚いて手を止めると、皇にまた押し倒された。
「余は言うた。今度はそなたが申す番だ」
口端を上げた皇が、またオレの乳首に舌を伸ばして、ペニスを扱き始めた。
「んんっ!」
皇の声だけでいきそうだったペニスを扱き上げられて、本当にもう……すぐにでも……出てしまいそうだ。
「良いのか?嫌なのか?」
乳首を離して耳たぶを噛んだ皇が、耳元で聞いてくる。
「あっ、んっ!」
「良いか?」
「……ぃ、ぃ」
呟くようにそう言うと、皇はペニスをさらに強く扱いた。
オレはうわごとみたいに、何度も『いい』と言いながら、皇の手の中に吐き出した。
ともだちにシェアしよう!