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♯1 前奏曲〝凌辱〟6

「うあ…!」  真雪の腕が解かれ、桜也の脇から引き抜かれる。支えがなくなった桜也は、バスルームにひざから崩れ落ちた。  足元には自分の体液が溜まっている。その中に桜也は倒れた。自分の匂いが充満する床に、腹ばいになってうずくまる。  そんな桜也の体に、なにかが上から降ってきた。 「熱っ!」  頭や背中にかかる液体。  シャワーではなさそうだ。  髪の毛を伝ってとろりと落ちる白い液体。  生臭い匂い。  数秒たって、桜也はようやく理解した。上から真雪の精液をかけられたのだと。  混ざり合った体液に、桜也は穢されていく。 「桜也、すごくきれい…」  熱っぽくささやく真雪の言葉も、皮肉にしか聞こえない。 「うう…」  桜也の心は折れた。  すでに指の一本すら動かない。  倒れた桜也の背中に、真雪がのしかかってくる。  桜也には、もう抵抗する気力なんて残っていない。完全にされるがままだ。  口からは、耳を塞ぎたくなるほどの甘ったるい喘ぎ声しか出てこない。  あふれる涙だけが、桜也ができる唯一の意思表示だった。

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