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♯8 プレスト〝折檻〟9

(それなのに、神田のやつ…!)  火山が噴火するように、激しく怒りが噴出する。  桜也を狙う男たちに見せつけるように。  真雪はひもを取り去ることなく、狂ったように激しく腰を動かし始めた。 「ひああ――っ!」  吐精を期待した体は、感覚の鋭敏さを増してしまっていた。  灼熱の悦びが、桜也の全身を焼き尽くす。  もはや桜也は喘ぎもしない。地面を掻きむしり、悲鳴をあげるだけだ。  …桜也は僕のものだ。   桜也の絶叫を無視して動き続けながら、真雪は男たちを恫喝した。 「消えうせろ!」  火がついたルビーのような瞳。  懐中電灯の明かりに反射した銀色の髪。  血が通っていないような青白い肌。    その風貌と、真雪の迫力に恐れをなしたのか、男たちはひっと悲鳴をあげた。 「ば、化け物…!」

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