3 / 10

第3話 蜜月

「命…誕生日おめでとう」 永遠の命日が…命の誕生日やなんて皮肉な日 命は秋人に誕生日を祝ってもらっていた 二人の関係が…始まって…1年経っていた 今の家に…引っ越して…1年経っていた 「秋人…ありがと…」 「なんや嬉しないんか?」 「秋人…俺の誕生日は…永遠の命日や…」 「永遠も誕生日や! 命と永遠の誕生日や!」 「秋人…」 「亡くしたもんを嘆いても始まらん… 言うのたは、命やろ? なら、永遠の誕生日や、命の誕生日やで! おめでとう…やろ?」 「……秋人…ありがと」 「17歳か…」 「……秋人はもう俺等がいたんやよな?」 「そう。美穂と一緒になるのを反対されたから な… 駆け落ちして…二十歳になって入籍したわ それまでは養ってもろてたからな…僕は…」 「秋人は、親はおらんの?」 「おるで…でもな、連絡なんか出来る訳ないや ん… 駆け落ちして…好き勝手に生きてしまったんやで…合わす顔ないわ…」 「この街に…おるんか?」 「違う…隣街や…」 「百目鬼…って言うんか?」 「違う…それは美穂の苗字や…僕は、藤崎言う ねん …藤崎秋人…」 「藤崎か…親に逢いたないんか?」 「無理やわ…僕は…勝手に家を出たからな…」 秋人と…こう言う話をするのは始めてだった 「そう言やぁ…俺のクラスにも…藤崎って言う のがおんねん… 知ってるよな?秀一 アイツの名字、藤崎やったな」 「ありふれた名前やからな… それより…ケーキは取り分けてくれへんのか? 」 「ローソク吹くから…待っててや」 命はローソクを吹き消した ローソクを消してケーキにナイフをいれ、切り分けた 切り分けたケーキを皿に乗せて、秋人に渡す 「最近…やってくれへんのやな‥‥ 昔は命のケーキやでってくれたのに…」 命が唇を尖らす… 秋人は、尖った唇にキスを落とした 「拗ねたら…あかん」 「拗ねへんから…秋人を食べさせて…」 「ケーキ食ったらな…」 「ケーキを秋人に塗ったら…一度に食えんのに …」 「体…ベタベタになるで…」 「構わへん…どうせ掃除すんの俺やないか… 最近の秋人は…掃除もせぇへんやん」 「お前が甘やかすからやろ?」 「可愛く甘えんなや…抱いてまうで…」 秋人は…笑って…どうそ!と言った 命はリモコンを持つと、部屋の照明を一気に落とした 秋人をリビングのカーペットの上に押し倒した 服を脱がせ…全裸にすると…その体に… ケーキの生クリームを塗りたくった… 「…ちょっ…本当にやるんか?」 「美味しい秋人の出来上がりや…」 生クリームの着いた指が…秋人を撫でる 身体中に…生クリームを塗りたくられた… 勿論…ケツの穴にも… 生クリームの着いた指が…穴に挿し込まれると …秋人は仰け反った 「アン…あかん…アァッ…イッちまう…」 「早ようイクと……後が辛いで…」 「解ってるわ…ゃん…焦らすなや…命…」 命の長い指が…秋人の腸壁を掻き回す… 「命…欲しい…」 「何が?」 命は…知っていて…焦らす 「どうして欲しいか…言わな解らんで…」 秋人は…顔を赤らめ…観念する 「命の…ちんちん…欲しい…」 「これが…欲しいんか?」 命が…熱く滾る肉棒を…肛門に押し当てると… 秋人は…頷いた 「なら、くれてやるわ…秋人が欲しいだけ…俺 をくれてやる」 熱く滾る肉棒が…秋人を貫く… 「アァッ…あかん…アン…!」 秋人は…挿入の刺激だけで…射精した 命の手によって…作り替えられた…体躯 穴の中も…体も… 命を知って…命の好みに… 作り替えられた… 「愛してる…秋人…」 1年…経ったら…返事は求めんくなっていた 秋人は…答えん… だから一方的に…愛を囁く… 「秋人だけを…愛してる…」 秋人は…命の…言葉にも…体にも酔っていた 命…僕だけの…命… 心の中で叫ぶ… これは………禁忌やから… 行為が終わると秋人は、起きれなくなっていた 「秋人…起きれるか?」 「無理や…起きれへん…」 指一本…動かすのが…億劫だった 「あぁ、そうだ、命…お前の学校の先生から…電話あったで」 秋人が言うと…命は…驚いた顔して…秋人を見 た 「なんて?」 「お前…三者面談…教えんかったろ? 明日…入れて貰ったからな、学校に行くで」 「来んでええ。あんな学校…来るだけ無駄や」 秋人は…命の頭を殴った 「痛いなぁ…秋人は…手は早えーのな」 「保護者として…出なあかんのは…教えとき! 僕が知らん言うと…変な目で見られるやろ…」 「解ったわ…教える…」 「ならええ…何処の大学行くか…そう言えば聞 いとらんしな…」 それは言われへんのや…… 早く言ってしまえば…関係は…終わってしまう やん… 秋人は…明治大学希望って聞いたら…許すんか な… 秋人…東京は遠いで… お前のおらん街に行くねん もう……生涯…誰も愛さへんのや… そして、頭を冷やしたら… 秋人の側におるわ… 老後は…ちゃんと面倒みてやるからな… 「命…命!どないしたんや?」 ボーッと考え事をしていると、秋人に呼ばれた 命は曖昧に笑って…秋人に抱き着いた 「秋人の身体…ベトベトや…」 「お前が…塗ったんやろ?…洗えや…」 「洗ってやるわ…綺麗にな…」 命は…意図も容易く…秋人を抱き上げた 秋人は…伸長 175ある長身やけど… 痩せてて…軽い… 命は秋人を抱き上げ、浴室に向かった 「なんや恥ずかしいわ…」 「誰も見とらんし…気にせなや」 「……そう言う問題ちゃうで…」 命は笑った 秋人は…命の首に腕を回した この蜜月に‥‥命は溺れてしまいたかった‥‥ 何も忘れて‥‥‥ 秋人、お前とこの世の果てまで‥‥ 逝きたかったんや‥‥

ともだちにシェアしよう!