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第4話 進むべき道
命の誕生日の翌日…
秋人は…命の学校に出向いていた
ちゃんとスーツに身を包むと秋人は知的な大人に見えた
命はずっと三者面談を黙ってて、秋人には知らせずにいたのだ
親の確認をする為に担任が直接秋人に連絡を取り、この日の面談となったのだ
命は秋人には進路先を知らせる気はなかった
それが秋人の為だと命は想っていた
命の担任は面談に出向いてくれた秋人に
「命君のお父様、先日 三者面談に出席されなかった 方が、もう一組ありますので、予定時間は20 分とさせていただきます」
と、丁寧に…秋人に頭を下げて…申し出た
秋人も頭を下げ
「宜しくお願いします」と答えた
「今回…お呼びしたのは…命君の進路について です」
教師の言葉に秋人は深刻な顔をして
「行ける所がないんですか?」
と問い質した
教師は笑って、違いますよと答えた
「命君は、秀英に行かれてるお兄さんにも劣ら ない頭脳ですよ!
彼の志望校は明治大学です
合格圏内に入ってますが、県外を志望するのな ら‥‥
親御さんに言わなあかんと言っていたのです
でも彼は…親に言ってないと言うのでお呼びし ました」
頭を鈍器で殴られるって……こんな事を言う んやろな…
秋人は…衝撃で…言葉を失った
想いもしなかった事を聞かされた…
「進学まで後1年有ります 良く話し合われて、決めて下さい」
教師の言葉が……耳に入らない…
命が…いなくなる……?
堪えれるのか…
命を無くして…生きられるのか…
愛してる…って返さんかったから…
捨てるんか?
それとも…こんなオヤジ…飽きたんか?
何も言わんと…勝手に決めて…
出て行くんやな…
秋人は…ショックを隠せず…教室を飛び出した
教師が…まだ説明してるのに…
席を立った
そして…走り出し…教室を飛び出した
その時…順番を待つ父兄にぶつかった
秋人は…立ち止まり…
「すみません…」と謝った
「秋人!待てや…」
命が…慌てて、秋人を追いかけてくる
逃げ出したい気分やけど…謝らなあかんし…
秋人は…仕方なく…頭を下げた
「済みませんでした…」
ぶつかった人間は…「秋人?」と名前を呼んだ
命が秋人に追い付き腕を掴んだ
「秋人…話の途中やろ!逃げんなや」
命は…秋人に訴える
その姿を…同じクラスの悪友に…見られていた
「命…進路で揉めたんかよ?」
命の悪友 藤崎秀一が声をかけてくる
嶋崎耕作 藤崎秀一 百目鬼命 そして漆原当は 、この学校一の不良グループだった
「よぉ!秀一、今日が面談かよ?」
「オレは親父の都合でな…え?親父?」
秀一は父を見た
だが秀一の父親は秋人をガン見していた
何で?秀一は父親を凝視した
秀一の父親は…
「秋人…お前…家出したまま…何処へ行ってい たんですか?」
と、秋人に声を掛けた
秋人は秀一の父親を見上げた
「兄さん…どうして此処へ?」
「………それは私が聞きたいですが?」
秋人は…困った顔をした
「秋人!帰るで!」
命が秋人の手を掴む…
「秋人…この礼儀のなってないのは…誰ですか ?」
秀一は……父親の言い方が気に食わなかった
「オレの友達を…礼儀のなってないのとか言う な!」
秀一は叫んだ
命は、秀一の肩を叩いた
「俺の事で…怒らんでええ!
親と喧嘩しなや‥‥」
命が優しく秀一を取り成す
「すまん…命…」
「気にしなや、それより秋人、誰なんや…こ の人は?」
命は、秋人に問いかけた
「兄さんや…」
命は秋人の兄を見上げた
そして秀一の父親の前に…姿勢を正すと
「失礼!お見苦しい所をお見せしました
百目鬼 命です!
秋人の次男…です
秀英高校に通っていた出来の良い方が、亡く なりましたので…
秋人の子供は…出来の悪い俺 だけです!
以後お見知り置きを!」
と宣戦布告とも取れる挨拶をした
秀一の父親は、命の不敵な面構えに嗤った
「秋人の兄の、藤崎夏彦です!
秋人の息子か…
秋人、今度、ゆっくり逢おう!」
「僕は…兄さんに会う気は有りません…」
「晴香も冬樹も…ずっとお前の事心配してたの に?」
「僕は…死んだと思って下さい」
「無理だ…またな、私は忙しい…面談をして行 かねばならない!
何処に住んでいる?
息子は口を割らないだろう からな…教えなさい」
「言うかよ!」秀一は吐き捨てた
秀一の父親は…ビシッと上質なスーツに身を包 み…皮肉に嗤った
秋人はそれ以上、この場で繰り広げる事を避けるかの様に
「命、帰るぞ!帰って話を聞かないとな!」と帰宅を告げた
命は観念して…降参のポーズをした
「それでは…失礼します!
学校の近くの…『 柊館 』と言う珈琲専門店が …秋人の店です…
年末年始は……休みますが…
来年からは…営業しますので…お寄り下さい」
命はそう告げ…秋人を促し帰っていった
「年末年始は…休み?」
夏彦は呟いた
「アイツの兄の…百目鬼 永遠… そして母親……の命日なんだよ!!」
「死んで当たり前だ…あんな女…
弟をたぶらかし…連れ去った…!
愚かな女など死んで当たり前だ…」
秀一は、父親を殴った
「命にとっては…母親だ!
人の不幸を…喜ぶな!
況してや…永遠は双子の兄…命の悲しみが解る か!」
秀一は叫んだ
「付き合う人間は…選べ!
だから、お前の様な…グズが出来るんだ!」
見下された言い方をされ、秀一はそっぽを向いた
夏彦は我が子を冷たく蔑視し
「人の心配するより…自分の進路を心配 しろ!
行くぞ…先生がお待ちだ」
と息子の腕を掴み、教室へ入って行った
秋人は命から逃げるように走っていた
そして家に帰ると、寝室に入り鍵をかけた
命は家に帰ると玄関の鍵をかけた
秋人の兄と言う男が来ても困るから…
家中…施錠をする
そして…寝室のドアを叩いた
「秋人…開けて!」
「嫌だ!開けたない」
「なら、このドアを蹴破るで!」
命ならやりそうだった…
秋人は諦めて…ドアを開けた
ドアを開けて…秋人はそっぽを向いた
「秋人…俺の進路を知って…怒ったんか?」
「お前も…出て行くんやな…
愛してる…言いながら…
その頭の中は… 僕から逃げる算段してたのかよ!」
「違う…違う!」
「もうええ!聞きたない!
勝手に出て行けや! 」
命は…秋人を叩いた
涙を流しながら…命は…秋人を叩いた
「違うんや…秋人…
俺は…お前を自由にしてやるつもりやった
子供のうちだけ…側にいさせて言ったやん…
子供のうちだけ…それだけで…良かったんや
こんな関係は…長くは続かんの解ってる
解放したらなあかんって‥‥‥
頭では解ってるんや !
でもな…現実は…離したない!
今離さな……離れてやれんくなる
やから…頭を冷やさなあかん…思てた
離れても俺は秋人の所へ還る
そしたら、老後の面倒…見てやるからな」
「命…お前…身勝手すぎ…」
「解ってる…
やけど秋人も若い…
再婚の出来る年や…出直せる」
秋人は命を殴った
「お前、いい加減にせぇよ!
僕の身体をお前やないとイケんくさせて …
再婚なんて出来る訳ないやん!
女なんて…もう、抱けへんに決まってるやん!
奥を…お前のカリで掻いて…
突いてもらわなイ ケん身体にしておいて…
解放してやるは…酷すぎやないか!
途中で逃げるんなら手ぇ出すな…バカっ!」
命は…秋人を抱き締めた
「俺に突かれな…イケれんの?
ほんま?嘘やあらへんのやな?」
「……お前に…突かれ…擦らんでもイケって調教したやん…
もう突かれな…イカれへんのに…
誰でも…ええん違やうで!
命やから…感じるんや…」
「…でも……愛してる…言うても返してくれへ ん…」
「…言って…お前を雁字搦めにしてしまいそう でな…
でも、逃げられるなら言う!
何回でも言う…
愛してる命…お前だけ愛してる …」
「秋人…」
「なんや?」
「股間にズシン…と来た…!
俺、この家の近くの大学行くわ…
それでええか ?」
「明治大学…は?」
「あんなん、秋人から逃げる口実や」
「……やっぱし…」
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愛の賛歌
第4章 進むべき道
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「…秋人…返って来ん…愛してる…を言い続け るのは……
絶望しかないんやで…」
「お前を離したないからな、これからは言うわ …
でないと…逃げるからな…命は……」
命は…秋人のスーツを脱がせた
素肌に…キスマークを着けて…紅い花を咲かせ る…
「吸ったら…あかん…」
「何でや…好きやろ?俺に吸われるの?」
「好きやから…イッてまう」
「好きなだけイッたらええねん!
俺で感じて…秋人…愛してるから…感じて…」
秋人は…脚を開き…指を反り返した…
気持ち良い…感じる…
命の愛撫に…秋人は鳴いた…
尖った乳首が…自己主張をする
舐めてや…と立ち上がり…震える
命は…舌で…舐めて…吸った…
「ぃやん…やめ…」
「止めて…ええんか?」
手を止められ…秋人は…火の着いた身体に…焦 れた
「あかん…止めたら…あかん…」
「そやろ?秋人のイイとこ擦ってやるからな… 」
「僕…も、舐める…」
「どこを?」
秋人は…顔を赤くした…
そして…聳え立った…性器を握った
「これや…」
「え…!嘘…ほんまに?」
「舐めたる…下手やけど…」
「舐めるの上手くないん?」
「え?これ……舐めるの…初めてやし…」
「違う…昔…ババアの舐めてないんか?」
「焼きもちか?」
「当たり…焼きもちや…」
「舐めてない…僕は…あんまし…好きやないか ら…」
命は…秋人と向かえ合わせに座って…額を合わ せた…
「好きやない…って、セックスが…か?」
秋人は…頷いた…
「美穂が…勝手に乗って…勝手に終わる…
そんな感じやったし…ここ十年は…してへん
エッチ下手やから…飽きられたんやわ…」
「あんなババアの話はええわ…それより… 舐めて…
なっ…秋人のお口で…舐めたって」
秋人は…命の…肉棒に…舌を這わせた…
「あっ…秋人…嘘…感じてまうやん…」
「下手やろ?」
「秋人が…舐めてくれてると思うだけで…イキ そうやわ…」
秋人は…顔を赤らめて…バカっ…と照れた
「おいで…秋人…上に乗って…」
命に言われ…秋人は…命の上に乗った
「秋人…そこの、ローション…垂らして…」
枕元にある…ローションを手に取ると…命の肉 棒に垂らした…
「そんなもんで……ええ。
乗って… 秋人の下のお口で…食べてぇな…」
命に甘えられたら…どんな羞恥心の有る事でも …聞いてやってしまう
秋人は命の肉棒を…定めると…腰を落とした
「ァ…ンッ…アァッ…ダメ…」
「気持ち良い?」
秋人は、命の首に腕を回し…抱き締めた
「イイッ…アッ…命…突いてぇ…」
秋人は腰を動かし…命を食べた…
目の前の…尖った乳首を…指で引っ掻くと…
秋人は…射精した…
離したくなくて…秋人は命を抱く
命は秋人の好きにさせていた…
「命…チューして…」
「ええで。チューしたるから…ベロ出してみ? 」
秋人は舌を出した…
すると命の口に舌が…吸いとられ…口の中で… 搦まり…縺れ…
唾液が…顎を伝い…流れ落ちていた…
「んっ…ん…アァッ…またや…また来る…」
「何度でも…抱いたるから…欲しがれ秋人…」
何度も…秋人が欲しがるだけ…命は抱いた…
日が暮れて…真っ暗になるまで…
その腰は…休める事はなかった…
風呂で秋人の中出した精液を掻き出し…
身体を洗ってやった
秋人は疲れて、命のするがままだった
風呂から出たら、髪を乾かし服を着せる
「秋人、飯食うか?腹減ってへん?」
「ペコペコやわ…昼も食っとらんし…」
命は笑って秋人を抱き上げた
「下まで抱き上げてったるし」
「恥ずかしいやんか!」
秋人は照れた
命は秋人にキスして
「大切にするし…」と言葉を送った
秋人は嬉しそうに笑うと、命の胸に顔を埋めた
カウンターキッチンに座り…秋人の前に夕飯を 並べてやる
秋人は怠そうな顔して食事を始めた
「なんや秋人の兄ちゃんは、冷たい感じするな」
「……兄は…絶対的な存在やからな…」
「解る、でも俺も負けねぇからな!」
秋人は笑って張り合うな…と言った
秋人は今まで話さなかった、学生時代や、家の事や家族の話をしてくれた
「秋人は家を出てから家族とは逢ってへんのか?」
「そうや、結婚には反対されていたからな‥‥チャンスやと家を出てからは逢うてへん」
「逢いたいとは想わへんだんか?」
「逢いたかったけど‥‥兄さんに逆らって出たからな
帰れるなんて想ってへん
あの家では‥‥兄さんが絶対的な存在で、逆らうのは至難の技やったんや
父さんや母さん‥‥姉さんも弟も‥‥兄さんに逆らうなんて出来ずにいたな‥‥」
「なんや絶対君主制みたいで、腹立つな」
命が謂うと秋人は笑った
まさか自分が総てを捨てて‥‥
家を捨てて駆け落ちするなんて絶対に考えられなかったからな‥‥
と秋人は呟いた
食事が終わって寝室に戻ると、命はシーツを 変えて…秋人と寝る事にした
命の腕の中に愛する秋人が眠っていた
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