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第6話 年末年始

12月27日 秋人と命は、朝一番に永遠の墓参りにやって来ていた 永遠の墓を、綺麗に掃除して線香を立てた頃 … ビシッとスーツを着こなした男が…目の前に立 った その男は命の顔を見付けると、親しそうに笑った 「漆原さん…なぜ此所に?」 命が……男に問い掛ける 漆原と言われた男は…頭を深々と下げた 「お線香を…あげさせて貰いに来ました 宜しいですか?」 と、…秋人と命に…話し掛けた 秋人は…命に…誰や?と問い掛けた 「弁護士さんや…俺が世話になってる人や… 」と説明した 「何で…そんな人が…永遠の墓参りに来るん や?」 秋人は訝しんだ… 命は「晴香さんの…ご主人になられる方やで …」と秋人に説明した 「え~!姉さんの旦那さん…!」 秋人は叫んだ… 知らなかったのだ… 藤崎の家を出てから…何一つ知らずに過ごした から… 漆原は、クスッと笑って秋人に 「晴香の夫の孝人と申します。 宜しく御願いし ます。」と手を差し出した 秋人は、手を取り…頭を下げた 「秋人です。百目鬼 秋人です!」 互いに挨拶して……永遠の墓に参る 「晴香が何時も心配して話す弟は、貴方だったんですね…」 漆原が秋人に話し掛ける 「晴香は……心配してくれたんですか…」 「近々、探し出そうか…と言っていた所です…」 「そうですか…」 「今後は私達夫婦に、君と命を守らせてください…」 秋人は、驚いた顔をして…漆原を見た 「漆原さん…」 「時々…店に伺います」 「はい。…何時でも来てください」 秋人と漆原が話してる横で… 命は…永遠の墓の前で、蹲り…泣いていた 「永遠…何で…死んでしもたんや…」 命が、すんすん泣く 「秋人君、気を付けなさい… 夏彦君は縁談の話を進めてたと…晴香が言ってました…」と漆原は秋人に告げ、頭を下げ去っていった 残された秋人は……瞳を伏せた 永遠に「また、来るからな…」と声をかけ 命と秋人は…帰路に着いた 墓参りを終えて帰ると… 玄関の前に…藤崎夏彦が待ち構えていた 「墓参りですか?」 夏彦は…薄ら笑いを浮かべて待ち構えていた 「兄さん…何故?」 「お前と、二人で話がしたい…来なさい!」 夏彦は有無もなく、秋人の腕を掴んだ 秋人は諦めて…夏彦に着いて行こうとした… だが命は、秋人の腕を掴んだ! 「行かんでええ! 何で…着いていかなあかんのや!」 命は…夏彦を睨み…言い放った 「命…」 秋人は、夏彦の腕を解いた 夏彦は…本当に面倒臭そうに呟くと 「ウザいな…まぁ良い…また来る」と言い捨て …帰っていった 命は…胸騒ぎを覚えた… 秋人は…目の前に…嵐が吹くのを感じていた 命は家の鍵を開け、秋人の腕を掴んで…家の中 へ入って行った ソファーに座らせると、命は紅茶を淹れに行っ た 暖かい…ミルクたっぷりの紅茶を秋人の前に置 くと、命はソファーに座った 「秋人…絶対に着いて行くな!良いな?」 「命…何で…あの人は…今さら僕に構うんやろ ?」 「解らん!でも…漆原さんが、言うてたやん… 縁談を進めてるって…」 「……命…嫌や…僕は…永遠と命の側を…離れたないねん!」 「離れんでええ!絶対に俺は…秋人を離さへん …」 「命…」 秋人は、震えていた 目に見えん得たいの知れん…何かに… 襲われそうで…身を震わせた 12月30日…遅れに遅れて…大掃除を始めた 漆原当麻が…店の窓ガラスを磨く 藤崎秀一が、床にワックスをかけていた 島崎耕作が、電球を取り替えていた 「お~い、命、こんなもんでどうだ?」 当麻が命に問い掛ける 「お~オッケー!綺麗やんか!」 「命!どうだ?綺麗になったか?」 秀一が床を指差し…命に問い掛けた 「オッケーだぜ!」 耕作が電球を取り替えて、命に問い掛けた 「全部、LEDに変えたで!」 「すげぇ!お疲れ!」 秋人は料理を作っていた 掃除の後は、秋人の料理で…パーティやし♪ 命はうきうき…浮かれてた 命はテーブルを拭いて、秋人の作った料理を並べた 食事を初めて直ぐ… 秀一は秋人に… 「秋人さん、再婚するん?」と問い掛けた 秋人は…驚愕の瞳で秀一を見た 命は怒って…秀一を睨んだ 「……秀一、お前の親父でも言ってたのかよ? 」 命は…秀一に問い掛ける 「あぁ…隠してるけどな…聞こえたんや… 縁談は…進んでるんやで…」 「本人おらんのに…?」 「本人なんて関係あらへんのや… 家と家が結び付けば…ええんやからな 藤崎の家が絶対のものになる様に…婚姻を続け て…取り込むんやと… なんと俺の…許嫁もおるんやで…年上やけどな …」 秀一は吐き捨てた 命は「クソやん!」と叫んだ 黙ってた寡黙な当麻が… 「この不景気に藤崎も、揺らいでるからな… 絶対の取引相手が欲しいんやろ!」 と、分析して…言葉にする 耕作は「なら、弱味を掴んで強引に連れ出しそうだな… 秋人さんの弱味は…命やしな、命をチラつかせ ……仕掛けてくるかな…」と思案した 「孝人さんが、用心せぇって言ってたしな」 命は…漆原孝人の言葉を思い出していた 「まぁ!何にしてもな…俺は盗られれば奪回す るし! 盗られん人脈も築いて来たしな…」 命は…仲間を見て笑った 後は、会話にも上がらなかった… 今年の大晦日は…秋人と命の二人きりやった 毎年…永遠がいて…母親がいて…秋人がいて 命がいた… テレビを見ながら…秋人は…眠そうだった 「秋人…寝たらあかんで…」 「寝てへん…」 「そう言って…毎年寝てしまうんやろ?」 「初詣…行くねん!命と…初詣に行くねん」 「半分…寝てるやん…」 「起きとる…」 「秋人…」 「ん?」 「初詣より、姫始め…やろか?」 秋人は…赤い顔して 「アホ…」と俯いた… ソファーに寝そべる秋人の前に命は座って…テ レビを見てた 「秋人、初詣…行くん?」 「ん、毎年の事やろ?」 「外は…雪やで…滑って転けたらあかんで…」 命が言うと、秋人は…睨んだ 「今夜の命は…意地悪やわ」 「秋人が可愛いからあかんのや」 秋人の唇に…軽くキスして…ペロッと舐めた 「可愛いない…おっさんや…」 「秋人は可愛いで! 秋人でも、おっさん言いなや!」 ソファーの上の…秋人の体に…命は体重をかけ て重なった 「命…あかん。初詣行きたいねん」 「解ってる…少し秋人を感じたいんや…」 命は秋人に…接吻をした 舌を挿し込み…貪る…接吻を、秋人に送った 「アァッ…あかん…って命…」 「なら、初詣行くか?」 命の腕の中で…秋人は…頷いた 命は立ち上がり…秋人を起こす 「ちょっと待ってて、秋人の上着を取ってくる わ!」 命は秋人の上着を寝室まで取りに行く 自分もブルゾンを着て、マフラーを巻いた そして、秋人のコートとマフラーを手にして、 寝室の鍵をかけた リビングに降りて行き、秋人にコートを着せ、 マフラーを巻く 「寒ないか?」 命が心配して聞く 最近は…甘やかされてばっかりや… 「大丈夫や…僕より命は?着込んだか?」 「俺は大丈夫や。ほな行こか?」 命は秋人を促し…外へと出る 玄関に鍵をかけると…秋人と命は家の近所の神 社へと初詣に出掛けた 近くの神社では、列を作り並び始めていた 命と秋人も並ぶ 雪が舞い散り…寒さが増してくる 震えてると…秋人の体を、命は抱き締めた 「やから、寒い…言うたやろ?」 「……永遠の分も御守り貰うねん…」 「……秋人…帰ったら…暖めたるわ」 「…アホ…」 順番を待って…参拝して…御守りを買って…帰 宅する 夜中やし…手を繋いで…歩く道 秋人は…命の手を…キツく握り締めた 家に帰り…戸締まりをして、寝室に行く 部屋のヒーターのスイッチを着け 秋人をその前に座らせた 「何か、飲むか?」 「要らん…命の飲むから…ええねん」 「秋人…」 「なんや?」 「下半身に直撃や!」 命は…秋人の手を取ると…股間に導いた 「秋人は…無意識やからな…タチ悪いわ」 「嫌いになったんか?」 うるうるの瞳で見詰められ…命の理性はブチキ レた 「秋人、すまん…冷たいと思うねんけど…我慢 して…」 「ひゃっ…あかん…ゃ…」 冷えた手で触られて…秋人は首を竦めた 「秋人を触れば…熱くなるねん…」 冷たい手が…体を這い回り… 冷たさに身を竦めると…次の瞬間には…熱を孕 んでいた… 「命…汚いって…や…あかん」 服もズボンも剥ぎ取って…秋人の性器に…手を かけ舐めようとすると… 秋人は腰をよじった 「汚なない!俺の秋人が汚い筈ないねん」 「アァッ…うんっ…イッてしまう…」 「我慢せぇ…イッたら、辛なるで…」 命は…秋人の性器を…側にあったハンカチで縛った 「なっ…嫌や…外して…あかんて…」 「舐めたるからな…少し我慢してて…」 秋人の…お尻を突き出させると… 双丘を開き…戦慄く穴に舌を挿し込んだ 「命…早よして…」 「なら、ローション使うわ…」 命はローションを取り出すと…自分の性器にも …秋人の尻の穴にも…塗りたくった ぬるぬるの滑りが…秋人の穴を濡らす 指が…出し入れすると…秋人の縛った性器は… 液を流し続け…震えていた 「挿れるで…秋人」 「来て…命…」 「後ろからか?」 「嫌や…お前に抱き付きたい…」 流し目で…哀願され…命はイキそうになった… 「この!男殺しが…」 「え?何?……なんなん?」 「愛してるで…秋人!」 「僕もや…アァッ…挿れてっ…」 秋人の叫びで…命は秋人の中へ挿入した 秋人の結んだ…ハンカチを解どくと… 夥しい…精液を撒き散らした 「秋人!…くっ…イッてしもたやん!」 秋人の締め付けに…命は不本意にもイカされた 秋人の中で…命の肉棒がドクドク…脈に合わせ て…精液を飛ばしている… 秋人は…恍惚とした顔で… 仰け反った 「アッ…アッ…命の…震えてる…ゃん…」 「秋人…今夜は姫始めや…寝かせんで!」 「えっ…嫌や…あん…あかん…アァッ…またや …また来るぅ…」 秋人は…命に縋り着いた 命は…秋人を求め… 秋人は…命を求め… 尽きるまで…求めあった

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