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8-4 夢を見る

卒業式まであと少しとなった頃、同じ夢を見ることが多くなった。 その夢は、普通の日常だけど、街中がどこか違っていて、僕らと違う人?って言うのか、なんというか、メイクをしていて、可愛いかったり、綺麗だったりする人がたくさんいるんだ。そして、家族は、清父さん以外は、みんなそんな感じになっている。学校でも優君と凛君が、いつもと違っていて、、、 普通の日なのに、まるで、ヴィジュアル系カフェの時のような顔になっている。 そんな奇妙な夢を何度も見た。 なんでだろう、、、 夢の疑問を持ちながらも、卒業式まで刻一刻と時間は進んでいく。 ふと携帯を見ると、グループリンクが点滅していた。 (武藤君)受かった! 武藤君だった。受かったんだ!おめでとう! (凛君)俺も、受かった! 次は、凛君だ。 凛君は、試験が微妙って言ってたから、受かってよかったよ!! (東条君)オイラも受かった! 東条君も合格したんだ!!おめでとう! ! 僕もリンクを送った。 (僕)みんなおめでとう!僕も受かったよ! (武藤君)お前らおめでと! (凛君)おめでとーーーー(感激) (東条君)おめでと(クラッカー) (響君)僕も受かりました! 響君も受かったんだ!!本当によかった!! (優君)ウチも受かったよ! 優君も!!やった!! (僕)本当におめでとう!!! (武藤君)おめでと! (凛君)おめでとーーーー(大感激) (東条君)おめでと(クラッカー爆発) (恭君)みんな、おめでと! しばらくリンクで盛り上がった。 けれど、重岡君からは、何の反応もなかった。 忙しいのかな、、 結局、重岡君の結果は、最後までわからないまま、卒業式の日となった。

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