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第壱話・飛べない鳥。(三)

「実にいい香りだ」 「――っつ」  陰茎の輪郭をたしかめるように、唾液で滑った唇と汗ばんだ顔がなぞる。  じっとりとした何とも言えない不快感が触れられているそこから全身へと伝わってくる。 「……ああ、大瑠璃」  太腿の間に顔を埋められているその間も、与えられる不快な行為を突っぱねることができず、大瑠璃はただ唇を噛みしめて堪えるしかない。  大瑠璃の陰茎に顔を擦りつける行為に満足したのか、お客は後ろにある密口へと視線を向けた。 「相変わらずここも締まっているねぇ。赤く熟れたこの肉の中はさぞや気持ちが悦いだろうなあ」  お客はしなやかな腰を持ち上げると、まだ慣らしてもいない窄まりに固く反り上がった肉棒をずりずりと沈み込ませた。 「――っつ、あっ!」  これまで幾度となく組み敷かれ、抱かれ続けている身体はすっかりこの行為に慣れている。  けれども大瑠璃だって男だ。本来後ろにある窄まりは排泄する場所であって受け入れる部分ではない。  身を引き裂かれんばかりの鋭い痛みが大瑠璃を襲う。  しかし、自分を組み敷く彼はお客で大瑠璃は娼妓。座敷の上では悲鳴を上げることさえ許されない。  大瑠璃は唇を引き結び、激痛を感じながらも、それでも悲鳴を上げず、もたらされる激痛から堪える。  突然の深い抽挿により、おそろしい激痛が大瑠璃の全身を駆け巡る。怯える身体は弓なりに反れ、肉棒を咥える後孔は窄まる。大瑠璃の意思とは反対に、差し出された肉棒をさらに咥え込んでしまう。  栗色の目には大きな涙の粒が浮かび上がった。

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