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第七話・三会目。(九)
「……あ」
その途端、口寂しくなった大瑠璃は声を上げた。
なんということだろう。
口づけが恋しいと思うなんて!!
自分の反応に驚きを隠せない。
大瑠璃が声を上げると、間宮がくすりと微笑んだ。それを合図に骨張った大きな手が掛け襟をくぐり抜けた。彼の長い指が両胸でツンと尖っている蕾を捕らえた。
「美しい声だね、もっと聞かせて。僕の名前を呼んで大瑠璃……」
「あ……ふ」
熱を帯びた間宮の吐息が耳孔に触れる。
身体が熱い。まるで彼の熱が耳孔を通り、体内に送り込まれるようだ。たったそれだけのことなのに、熱に浮かされた大瑠璃は即座に感じてしまう。
長襦袢の下で、すっかり勃ち上がった自らの一物がじっとりと濡れていく。
「んぅ……っふ、あっ、あっ……ま、みや、さまっ」
大瑠璃が艶のある声で彼の苗字を口にすると、
「輝晃……」
ふたたび間宮に指摘されてしまう。
そうしている間にも蕾を摘む骨張った指が強弱をつけて器用に動く。彼から与えられる刺激に反応した蕾は赤く染まり、いっそう尖っていく……。
「あっ、てるっあきさまっ、ああっ!!」
間宮に導かれるまま名前を呼べば、まるで褒美でも与えるように、間宮の薄い唇が大瑠璃の蕾を捕らえた。
ねっとりとした口内に含まれ、甘噛みされて舌で突かれる。
「う、ああ……」
開きっぱなしの口からは溜まった唾液が滴り落ちている。
それさえも拭えないまま、大瑠璃は甘い声を上げて鳴く。
足下には子猫がいる。声を上げれば聞こえてしまうと思うのに、間宮の攻めで抑えることができない。
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