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第七話・三会目。(十一)

 間宮のような美しい男性に見られるような身体ではない。 「貴方は俺を選ぶべきじゃなかった……」  薄汚い自分ではなく、間宮も(さかえ)のように金糸雀(かなりあ)の馴染みになれば良かったのに……。  間宮とはたった三会目。つい先ほど大瑠璃の馴染みになったばかりだ。それなのに、大瑠璃は誰にも見せたことのない姿をさらけ出してしまう。  今日も今までどおりうまくやるつもりだったのに、間宮に組み敷かれた大瑠璃自身も驚いていた。 「大瑠璃?」 「穢れてる、俺は……」  唇を噛みしめる。  固く目を閉じれば蘇芳との悪夢のような一件が目蓋に浮かぶ。  はらり、と快楽とは違う涙が目尻から流れた。 「いや、君は美しい……」  間宮の指が大瑠璃の涙を拭った。  閉じた目をそっと開けば、目の奥に欲望の炎を宿した間宮がいた。  彼の目が、一心に大瑠璃を射貫く。 (なんて……綺麗なんだろう)  目の前にいる美しい彼に見惚れてしまう。 「子猫の身を案じる君も、そうやって僕のことさえも心配してくれる君も――」 「……っつ」  にっこり微笑まれれば、大瑠璃の身体がいっそうの熱に襲われる。 「固く膨れ上がっているここも……」  太腿の間で強調している大瑠璃の一物を眼に入れた間宮は、骨張ったその大きな手で包み込んだ。そうかと思えば、やわやわと扱いていく……。 「そんっ、あっ」 「濡れている……感じてくれたんだね、嬉しいよ」  擦られれば水音を奏で、蜜が流れ出す。 「輝晃さまっ!」

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