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第拾六話・やがて終わりを告げる関係を今だけは……。(二)

「やだっ、輝晃さま!!」  大瑠璃の身体はすでに果てそうだ。  同じ果てるのならば、好きな人と一緒がいい。  先に達するのは大瑠璃の本意ではない。  大瑠璃は襲い来る解放感をなんとか抑え込み、間宮に乞うた。  快楽の涙が頬を濡らす。 「美しいよ、大瑠璃。……すまない。一度抱いただけでは治まらないかもしれない……」  そっと、大瑠璃の両瞼に薄い唇が落とされる。 「っふ……」  間宮は苦しそうに眉根を寄せて謝るが、けれども大瑠璃にとっては本意でもある。  ――間宮になら、何度だって抱かれてもかまわない。  何も考えられなくなるくらい、たくさん抱いてほしい。 「構わない。貴方を愛しているから――。だから何度でも俺を抱いて……貴方を感じたい」  大瑠璃は、褥でしか言えない本心を口にする。  両腕を伸ばし、緩やかに波打つ金の髪に指を絡める。  絹のような肌触りが大瑠璃の指を愉しませる。 『愛している』この言葉はきっと間宮には届かない。  褥の上で繰り出されるただの戯れ言としてしか受け取らないだろう。  だからこそ、大瑠璃はこうして本音を打ち明けることができる。  好いた男性に自分の恋心が届かないのは悲しいが、それは仕方のないことだ。  所詮、自分は金で買われた道具に過ぎないのだから……。 「……なるほど、君は可愛らしい姿でそんなことを登楼した客に言っているのか。秋山(あきやま)さん、だったか? 彼が身を持ち崩すほど君にどっぷり(はま)るのも頷ける。君の言葉を本気にしてしまいそうだ」 『敵わないな』  耳元でぼそりと囁かれる。

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