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最終話・ずっとお傍に――。(六)

 けれどもその微笑みは大瑠璃の意見に賛同しているものではない気がする。  だから大瑠璃は今はだめだと首を振り、訴える。  しかし――。 「そうだね。なら、大きい声は出さないように気を付けないと。でなければ僕が君を可愛がる姿を見られてしまうよ?」 「そんっ、あっ……」  抗議する大瑠璃の言葉を聞こうともしない間宮は、骨張った指を共襟に忍ばせると爪を立てて蕾に触れた。 「――っ、あっ!」  痺れるような甘い疼きが大瑠璃の全身を駆け巡る。  子猫がいるのに抵抗できないのは、愛おしい彼だからこそだ。  大瑠璃の口が薄い唇に塞がれる。こうなればもう、大瑠璃は間宮に逆らうことはできない。  深く口づけられ、それ以上文句も言えなくなった大瑠璃は、間宮を求めて身体を開く。  腰に巻きついていた帯紐を解かれる。  長襦袢が褥の上に、はらりと落ちた。  薄い唇が大瑠璃の唇を離れ、滑り落ちる。  あらわになった首筋から鎖骨、それから胸にある蕾を啄みながら、腹部へと進む。 「――麻薬を密売していた奴が君を組み敷いていた姿を見た時。僕がどんなに腹を立てたか――君は知らないだろう?」  間宮の手が大瑠璃の太腿を割り開くと、その間に顔を埋めた。  大瑠璃の身体が褥の上で跳ねる。  床入りはけっして初めてではない。今まで数え切れないほど身体を開き、抱かれてきた。  それなのに、愛おしい彼に大瑠璃のすべてを暴かれ、見られていると思うと、羞恥が襲う。  下着すらも取り除かれ、熱い視線があらわになった大瑠璃に注がれる。  身体だけではなく、間宮に寄せる想いのすべてを見透かされるようだ。  恥ずかしくて死んでしまいそうだ。

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