「……ふぅ……くっ！」 「やはり少々、悪戯してみた程度どころか、ひとり遊戯に相当のめり込んでいたとみえる。その証拠に早くも花筒が蕩けてきて、わたしの指を盛んにぱくつきだした」 「デマカセを言うな……ぁ、あ……」 　蜜壺にもう一本、指が分け入る。入り口はいくぶん抵抗したあとで、いじらしげに迎え入れた。 　指がひしめき、遡る。内壁を爪繰られるたびに、淫らな水音が脚の付け根にくぐもる。 　茎が跳ねる。跳ねて、だらだらと涎を垂らす。 　その、とろみを増しゆく涙滴が、佑也が悦虐の虜になりつつあることを雄弁に物語る。強く、弱く、緩急をつけて指が蠢く。 　知らず知らずのうちに腰がはしたなく前後に揺れて、えも言われぬ快感を貪婪に追う。 「し、しつこい……っ！」 　後ろ手に橘を突きのけた。反抗的な態度をとった報いに、核心をすり立てられた。 　のけ反り、次の瞬間、マットレスにつっぷす。膝ががくがくと震えて、もはや体勢を立て直すことは難しい。下肢を橘にゆだねたまま、逃げを打つ。 　もっとも、ずり上がればすかさず引き戻されて、ペナルティを科すように可憐な種子を嬲りのめされる羽目に陥るのだが。 「あ……！」 　秘花が色づく。めくれて、華やぐ。命綱にすがりつくようにブランケットをかき抱いて、よがり声を嚙み殺す。 　しかし必死になって理性をつなぎ止め、拷問に等しい責め苦を堪え忍べば堪え忍ぶほど、指技は執拗さを増していき、それに応えて最奥が甘やかにさざめく。 「ん……ん、んん」 「ここは、飲み込みが早い。先日、教えたことを忠実に守って適度に指を締めつけてくる。だが契りおおせるには、いかんせん潤いが足りない。臀部を自分で割り開いて、菊座をさらけ出してみせなさい。ねぶって、ほぐしてあげよう」 「の……能書きはいいから、ヤりたきゃさっさとヤれよ……！」 「まだ、こなれるには至っていない。舐めとろかす手間を惜しんで躰をつなげば、つらい思いをするのはきみだが？」 「おためごかしっぽい屁理屈をこね回してんじゃねえよ！　……痛いほうが、いいんだ」