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第2話:惚れたもの勝ち
あいつに好きだと言われて、押し倒されて・・・そんなことが起きて数日が経とうとしていたが、あんなことがあったというのに目の前の男は何事もなかったかのようにいつも通り、俺の家に来ていた。
「・・・あんなことがあったのによく来れるな・・・メンタルどうなってんだよ・・・」
と、呆れつつ、因みにあんな事ととは言わずもがなこの間の薬を盛られて(本人には確認してないが恐らくそうであって欲しい)俺を好きだと言ったあの時の事である。
しかし、当の本人である三木白は何食わぬ顔といった感じで座っていたからである。
「いや・・・あの時はあの時だろ?それに、『探偵』があんなことしてくれるからな」
と言いながらケタケタと愉快そうに笑うので、頭に物でも投げつけて記憶を消去してやろうかとも思った。そう。俺はこいつに頬にキスをするという行動をとったせいで余計に引っ付いてきたり、距離を近づけたりと明らかにあの日以降からスキンシップが多い。
因みに、俺は調べる手立てというのが家にない。携帯などというお金がかかる機器類はなく、
家にあるのはテレビかラジオぐらいだ。贅沢は言ってられないからな。
図書館のパソコンでも使って調べようかとも思ったが、なんか知ったら知ったでこいつの思惑通りになりそうなので、結局調べられずじまいなのだが。
「それに、あんなふうになっていようが、いつか言うつもりだったし、あの時はもうやらかしたなって反省してる。」
・・・って、あんなことになってなくてもいつか言うつもりだっただと・・・?
本当にこいつは俺のどこを好きになったんだろうか。
「・・・だから、本当に『探偵』とそういう関係になった時にあの時の続きするから
覚悟しとけよ?」
あの時・・・・というのは押し倒した後の「あれ」を言うのだろうか
「・・・っ・・・ふざけんな」
といいつつ、そっぽを向く。あれ以上の事をやられる・・・いつかその時が来てしまうのだろうか。だが、こいつの組織はある意味、そういう事もしてきている連中だ。だから、きっと『男同士』でヤることだってきっと知っているはずだ。
そんな考えをしていたら、そいつがいつの間にか近づいて来ていた。
「!!」
「・・・『探偵』、もしかして・・・変なこと考えてただろ?」
と言われれば、あの押し倒されたときと同じぐらい顔を近づけられる。いつも通りのこいつの行動なのに、何故かドキッとしてしまう。あの時、告白されて、キスもされて意識をしているんだろうか?いや・・・そんなことはない・・・はず・・・
「そ・・・んなわけ・・・ないだろ・・・」
こいつの顔が直視できない・・・近い・・・何意識してんだ・・・落ち着け・・・
こいつはまた俺のことおちょくっているだけ・・・っ
「でも、顔赤いぜ、『探偵』?」
そう言われて反論しようとしたとき、またキスをされた。
「!!」
「そんな顔して反論しようとしても意味ねえよ。『探偵』本当にわかりやすいよなぁ」
「・・・っ・・・お前・・・またっ・・・」
「・・・嫌なら前みたいに突き飛ばせよ・・・なぁ?」
「・・・・・」
確かにそのとおりである。けど、俺はなぜか動けなかった。
絆されているなんて言わないけど、こいつを意識し始めると、もう逃げ出せなかった。
完全に俺はこいつの罠にはまってしまったのだ。
惚れたもの勝ちだなんて言う言葉は信じないが、こいつのあの薬を盛られていた時とは違う、
獲物を借る獣の様な目は完全に俺のことを狙っている。
「沈黙ってことは良いんだな?」
「・・・わかったよ・・・好きにしろ・・・」
結局、俺はこいつに甘い。なんだかんだ言っていつもこちらから折れている様な気がする。
好きにしろ。なんて言ってしまったから、もしかしたら、もうキス以上の事をされるかもしれないなんて我ながら脳内お花畑な思考だななんて思いながら。しかし、相手はワンアクション所か、触って来やしない。恐る恐るそちらの方を見ると、キョトンとした顔で鼻血を出していた。
「!!!?はあぁ!!?」
余りにも意外なことで驚きつつ、慌てて、ティッシュを取り出す。
そして当の本人はというと、
「・・・い”や”・・・『探偵』・・・好きにしろって言われたら、なあ・・・それ以上したくなるだろ・・・」
と俺からの以外すぎる返答に驚いたのか、そう愚痴りながら鼻血を抑えている。
というか、どうやら俺が考えすぎだったらしい。
俺が悶々と考えた時間を返せ!!と、若干イラつきながらもなんとか鼻血処理をする。
と、そいつが抱き着いてきた。
「おい・・・!鼻血処理したばかりだろ・・・!」
「・・・鼻血は鼻血だろ。・・・で、『探偵』のその答えは『いい』ってことで言いの?」
と聞かれ、今更それを聞くかと思いながらも相手の顔を見ると、ニヤニヤと笑っているので、
鼻血が止まったばかりの鼻をへし折ってやろうかとも思ったが、
「・・・言ったろ。好きにしろって。・・・二度も言わせんな。」
そう言って抱きつかれながらもティッシュをゴミ箱に捨てる。我ながら本当に馬鹿だなと思う。それを聞いてか、そいつは満足げに少し離れ、
「俺が全部やるから」
と。何をやるんだか。いや、分かっているのに。と何処か他人事の様に思いながら、
重たい腰を上げ、風呂場へと向かった。
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風呂場に入ってから俺はこれからそういう事をされると何故か分かってしまった。
「『探偵』本当に嫌なら蹴っ飛ばしてでも俺から離れろよ。」
「・・・それをお前が言うかよ・・・」
既に俺が脱ぎ始めていざ始めようというときに目の前のそいつ自身はもう既に起き上がっていた。いや・・・この間に立ったとも考えられるが、それにしたって早すぎるだろ・・・と若干引きつつ、
「だってあんまにも『探偵』が可愛いことしてくれるから。」
・・・どうやらあの好きにしろと言った時から立っていたらしい。蹴ってやりたい。
「そんな目で見るなよ・・・まぁ、すぐ『探偵』はこれに泣かされるんだけどな。」
という言葉でやはりか。とは思っていたが、俺が下役らしい。
もっとも、こいつが組織にいた時は『下役』をやらされていたと嘆いていた時もあったが。
そんなことを考えている間に、再び、口にキスをされる。・・・こいつ・・・本当にキス好きだな・・・と思いつつ体に手を回され、何度か口づけを交わされると、いよいよ下の方に手が伸びてきた。
「・・・っ・・・・」
とはいうものの、はやり、男が自分の体を触っているので、これだけで脳が可笑しくなりそうだが。とか考えているのもつかの間、手が尻に伸びてきて掴み、撫でまわす。一応本人的には雰囲気的に、これから入れるぞという意味でやっているのだろうが、
「手つきが変態かよ。」
余りにも触り方がそれ臭いので、相手に聞こえるようにそう文句をつける。と、いそいそと空いている手でボディソープを手に付け始めた。・・・手慣れてるなぁ・・・
「変態で悪かったな・・・本当は、ローションとかあればいいんだけど、無ぇからこれで代用な。それと強気でいられるのも今のうちだぜ?・・・いくぞ。」
そういうと、そこにそいつの指が一本入れられる。俺の中でうごめき、今まで感じたことがない感覚に少し冷や汗がでる。
「っ・・・ふっ・・・」
ぐりぐりと少し中で押されながら、「もう一本行くぞ。」と二本目の指を入れられる。
「っ!!」
明らかに先ほどの一本とは違い、穴が広げられる感覚と共に穴が押される感覚が
一気に変わる。
「ふっ・・・っ・・・っ・・・」
そして彼は何かを探るように俺の体を倒しながらトントンと指で押す。
「や、やめっ・・・」
「・・・気持ちよくなれる所を探しているから・・・もう少し・・・!!」
と言われた直後、グリッと押され、「ひっ」と声が漏れる。
ビリビリとした今まで味わったことがない感覚に背中をのけ反らした。
「あった!!ここだな!!前立腺。男でも気持ちよくなれる所だぜ。」
そういいながらぐっぐっと押され、その感じたことない痺れる感覚に立てなくなり、風呂場の床に突っ伏した。
「っはぁっはあっ・・・」
体が熱い。俺はそいつに尻を突き出すような形で突っ伏したので、それを逃すまいとしたそいつの手が抜け、これ以上は・・・っと思っていた矢先に後ろから抱きつかれ、そいつ自身が俺のそこの近くに押し当てられる。
「・・・『探偵』エロ・・・・っ」
といった声も聞こえつつ、グイッとそこにそれが当てられる。
「悪い、我慢できないわ・・・」
そう言った瞬間、そこにグっと中に押し入るような感覚。
「~っ!!」
グチグチッと奥に奥にと進んでくるそれは間違いなくあいつのモノが俺の中に入ったということだ。
「はっ・・・あっ!!」
その感覚に目がチカチカして、ガクガクと震えが止まらなくなる。そして、グッと行き場をなくしたそれが奥の方で止まり、あいつのモノが全部俺の中に入ったという合図だった。
「『探偵』・・・全部入ったぜ」
「い、いうな・・・っ」
どくどくと脈打ち経っているのは果たして自分の体をめぐる血か、それとも自分の中に入っているモノか。どちらにせよ、今までに味わったことのない感覚で正直これだけでもう体が持っていかれそうだった。
「まだこれから本番だぜ。イってないだろ。」
と、そう低い声でそいつが呟くと、ズン!!と中でそれが動かされるのが分かった。
「っ!!ひっ・・・はぁっ・・・!」
「やば・・・『探偵』の中スゴっ・・・持っていかれる・・・!」
とかうわ言の様に実況されているが、俺はそれどころじゃない。ズンズンと押され、
しかもそれが丁度『いい所』に当たって、思考が滅茶苦茶になりそうだった。
「あっあっあっ!!」
腰を振られ、体を揺さぶられる感覚に、意識が飛びそうになる中、
「探偵も感じてるか?」なんて聞かれるものだから、
「か、・・・んじて・・・なんかっ・・・」と、反論をするが、
「ふーん・・・『探偵』のそこ、大変なことになっているのに?」
と言われ、俺自身のモノを見ると、ダラダラと汁をこぼしながら立ち上がっていた。
「な・・・・んでっ・・・」
「『探偵』の中、さっきよりしまったな。」
そう呟かれると、ズンズンと先ほどより大きい衝撃と、『いい所』をエグらるような
勢いに、息が詰まりそうになる。
「や、やめ!!な、なんか・・・来るっ・・・」
ゾクゾクと体の奥からナニカが湧き上がってきて、これはヤバいと本能が告げる
「イけよ。俺も一緒に行くから。」
とつぶやかれ、自分自身のソコに手を触れられる。
「り、両方は・・・・っやめっ・・・!!」
「っ!!!」
と、言いかけていた時にビリビリとした感覚と、どくどくと熱を吐き出される感覚、
そして、自分自身もイキ果てる。
「お疲れ様。『探偵』。」
と言いながら俺の中からグポっと中に入っていたものを抜かれる。
「わぁ・・・ゴムがやべぇことになってら・・・」
何時の間につけたのか、そいつのモノにつけてあった生々しいピンク色をしたそれを
そいつはいち早く取り払い、何事もなかったかのように
「汗かいただろ?風呂入って寝るぞ。」
と、足が立たない俺を立ち上げ、軽く体を洗い流し始めるそいつはご機嫌交じりに鼻歌を歌い始めた。
・・・いや・・・切り替えるの早すぎだろ・・・
と、俺のこの行き場のない気持ちも、汚れと共にシャワーで洗い流してくれればいいのにと思いながら。
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