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 かつては部下だった男、香川奈津に(おとしい)れられ、この部屋に連れて来られてから、どれくらいが経過したのか既に分からなくなっている。  従兄弟(いとこ)の薫と一緒に自分を飼うと最初に宣言され、和真は何度も逃げようとしたがその都度捕まり折檻された。  自分より二十センチは背が高く、立派な体躯をしている彼らに力で敵うはずもなく、だからといって諦めることもできないまま、時間ばかりが過ぎていく。  彼らは――互いが互いを好きだというのに、双方受け身をすることができなかったらしい。だから、自分のような媒体を介して愛し合うことにしたのだと……意味の分からぬ事を言いながら、和真の人格は完全に無視して屈辱的な行為を強いた。 「抜いてやるけど、出さないで」 「あっ、ああっ」  神経を直に撫でるような鋭い愉悦に翻弄され、意識を飛ばしかけていた和真の下半身へと指が触れ、拘束していたバンドがカチリと音を立てて外される。 「出したらカテーテル突っ込んで、自分の飲ませるから」  優しく響く奈津の声と、その対極の薫の声。電極が取り払われた乳首をピアスごと奈津に捻り上げられ、痛みに息を詰めると同時に尿道の内壁がブジーで擦られ体が震える。 「やっ、抜いたら……ダメ…だ!」  今それを抜かれたら、一溜まりも無く出てしまう。そうしたら、まさに彼らの思う(つぼ)だ。 「和真はいい子だから、ちゃんと覚えてるよな。ココに俺達のを咥えないと、射精しちゃダメだって」  後孔へ触れながら囁く悪魔のような薫の言葉に、体中へと鳥肌が立った。 「粗相が多くて大変だったけど、俺達でちゃんと躾けたからね」 「いたっ……痛いっ! ちくび、取れる! や、抜くなっ!」 「我慢できたら許してやる。な、奈津」 「うん。でも、許しもなく達ったら……分かってるよな」  我慢なんてできるわけ無い。それを知っていてやっているのが分かるから……絶望的なこの状況に和真はとうとう泣きだした。

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