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「んっ……うぅ」 「そろそろ目が覚めそうだ。薫、どうする?」 「まず、何か食わせないとな。それから……」 〝分かってるだろう?〟と低く囁きかけ、奈津のペニスへ指を絡めると、同じように薫のそれを掴んだ彼が、妖美な笑みを浮かべて頷く。  疲弊しきった和真の体に、溶けるような甘い快楽を溢れるくらい注ぎ込み、更なる深みに堕とすのだ。 「ふ……あ…んぅ」  きっと、淫らな夢でも見ているのだろう。微かな吐息を漏らした和真が唇を薄く開く様子に、先に食事だと思ってはいたが、すぐに犯したい衝動がおこる。 「奈津、やっぱり食べさせるのは後にしよう。俺達が和真を食べるのが先だ」  空いている指で和真の頬を撫でた薫がそう告げると、「そうだな」と、答えた奈津も、どうやら気持ちは一緒のようで――。 「なあ薫、ご褒美に今日はここが膨れるくらい、沢山注いでやろう」  和真の下腹部を撫でながら、物騒な事を紡ぐ唇が愛おしくて堪らない。 「ああ、和真はきっと喜ぶ」  頬笑みを浮かべそう答えると、薫は奈津の頭を引き寄せ、その唇へと咬みつくような深く激しいキスを仕掛けた。 【第二章 終わり】

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