33 / 123
16
「んっ……うぅ」
「そろそろ目が覚めそうだ。薫、どうする?」
「まず、何か食わせないとな。それから……」
〝分かってるだろう?〟と低く囁きかけ、奈津のペニスへ指を絡めると、同じように薫のそれを掴んだ彼が、妖美な笑みを浮かべて頷く。
疲弊しきった和真の体に、溶けるような甘い快楽を溢れるくらい注ぎ込み、更なる深みに堕とすのだ。
「ふ……あ…んぅ」
きっと、淫らな夢でも見ているのだろう。微かな吐息を漏らした和真が唇を薄く開く様子に、先に食事だと思ってはいたが、すぐに犯したい衝動がおこる。
「奈津、やっぱり食べさせるのは後にしよう。俺達が和真を食べるのが先だ」
空いている指で和真の頬を撫でた薫がそう告げると、「そうだな」と、答えた奈津も、どうやら気持ちは一緒のようで――。
「なあ薫、ご褒美に今日はここが膨れるくらい、沢山注いでやろう」
和真の下腹部を撫でながら、物騒な事を紡ぐ唇が愛おしくて堪らない。
「ああ、和真はきっと喜ぶ」
頬笑みを浮かべそう答えると、薫は奈津の頭を引き寄せ、その唇へと咬みつくような深く激しいキスを仕掛けた。
【第二章 終わり】
ともだちにシェアしよう!