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和真のペニスを口へと含み口淫を始めてから、一分ほどが経っただろうか?
きっと、初めて受ける口での愛撫に酷く混乱しているのだろう。わけも分かっていないだろうに、涙を流して謝罪を紡ぐ。
「きもちいい?」
唇を離し訊ねれば、「きもち……いい」と回らぬ呂律で答える和真の愉悦と苦悶がないまぜになった表情が……なんとも可愛らしく見えた。
今日はブジーを挿 していないから、すぐに達してしまうだろう……などと考えながら、尿道口を拓 くように舌を使って刺激をすると、悲鳴じみた嬌声が上がり、生温かな液体が薫の口内へ放たれる。
「あっ……あぁ」
それを、喉を鳴らして飲み込んだ薫が「ごちそうさま」と告げてから、バスローブの合わせ部分を元通りに直してやれば、射精の余韻 で放心していた和真の顔が、みるみるうちに青ざめた。
「中、入ろうか」
ことさら優しく囁きかけ、和真の体を抱き上げる。震えが腕に伝わってきたから「怒ってないから怯えるな」と、告げながら顔を覗き込み、目尻へとキスをひとつ落とした。
不安そうにこちらを見上げる黒い瞳が、潤んでいるのが艶 かしい。
そんな姿を目にしてしまえば、今すぐ組伏せて啼かせたいという衝動がわき起こるけれど、そこは理性で抑え込む。
言い方は悪いかもしれないが、和真は被虐を愉悦に変換することができる存在だ。それは、生まれた時から決まっていると、以前奈津が言っていた。
だが、その認識は本当に正しいのか? という疑念 は常に薫の中にある。そして、きっと奈津も問題点には気づいていると思うのだが、それについて話し合った事は一度も無かった。
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