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確かめ合う(1)

カチッ ルースが内鍵を掛けた。 たった2人っきりの空間。 途端に心臓が跳ね始めた。 「霙……緊張しているのか?」 「…………………」 「もっとこっちにおいで。」 ルースにぐっと引き寄せられて、勢い良く胸に抱きつく格好になった。 「緊張してるのは霙だけじゃないんだ。聞いて。」 耳を押し付けられて聞いていると、ルースの鼓動も俺と同じように、いやそれ以上にドクドク鳴ってる。 「ルース……」 「思いを寄せ合って……やっと2人になれた。 霙、これは夢ではないのだな。」 「ルース……俺、俺は……」 「分かっている。では嫌なんだろう? 俺にとっては拷問みたいなものだが……城に戻るまで片時も離さずお前を抱きしめて我慢しよう。」 ルースはそう言って、俺を向かい合うように座らせるとしっかりと抱え直した。 そうして俺の腕を自分の首に巻き付けた。 布越しとは言え密着する面積が広がる。 お互いの体温が、じわじわと移り移ってくる。 顔は本当に至近距離で、吐息が…触れる。 ルースの金色の瞳は美しくて、思わず見惚れてしまう。 何もかもを浄化するような慈しみをたたえた瞳を俺は言葉もなく見続けた。 ちゅっ ちゅ ちゅ ちゅっ ちゅ そのうち、啄むようなキスが降ってきた。 顔中、唇が触れない所がないくらいに。 「ちょっ、ルース、擽ったい。」 首を捻り逃げを打つけれど、何処までもルースの唇が追い掛けてくる。 遂には唇を()まれ、舌先で嬲られる。 そのうちに蕩けて開いた唇の隙間から、ルースの舌が器用に捻じ込まれた。 ルースの唾液には媚薬でも入っているんだろうか。 気持ちイイ。 口内にも性感帯があるんだろうか。 別の生き物のように動く舌先に翻弄されていく。 喉奥から甘い声が抜けて出てくる。

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