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確かめ合う(7)
場所が場所だけに恥ずかしい。
「何でこんな所…俺もルースみたいに胸とか、腕が良かったのに…」
「基本、あんまり他人に見せたくない場所に浮かび上がるんだ。」
「だって、ルースは胸じゃん!
皆んなに見えるじゃないか!」
「俺はいいんだ。ダンナだから。」
「え?」
「中にはもっとヤラシイ所にできるヨメもいるらしいぞ。」
「ヤラシイ所って……こんなとこ俺のだって十分ヤラシイじゃないか!
コレよりヤラシイ場所って何だよっ!
番の印って…一体誰が考えたんだ!?
えっと……ダンナは見せても大丈夫、そのヨメは他人には見せられない場所に…ダンナだけ…ってこと?
みんな?龍の国ヨメ達はみんなそうってこと?」
「そうだな。」
「ダンナにだけ見せてもいいなんて…何だかエッチだ……
あっ、別に誰かに見せたいって言ってるんじゃないんだよ!
そこんとこ勘違いしないで。」
「分かってる。いいじゃないか。俺しか知らない、俺しか見ないんだから。
だからこその印なんだ。
凄くセクシーでそそられるよ、霙。」
「んなっ!?」
ルースは俺の薔薇の痣をそっと撫でるとキスしてきた。
キッ、キスぅ!?
顔が、顔が、近いっ!吐く息がぁ、あっ、当たってるぅっ!
「うわぁーっ!!!」
油断も隙もない!
頭をぐいぐいと押し除けて、服の裾を引っ張って隠した。
何でこんな場所に。
見るからにヤラシイじゃんか。
これって俺が選ぶことなんてできなかったのか!?
顔を真っ赤にして、ふぅーふぅー、っと荒い息を吐く俺に向かって、ルースは呟いた。
「霙は怒って毛を逆立てた猫みたいだ。」
滅茶苦茶残念そうなルースを見ていると、そんなことで腹を立てているのも馬鹿らしくなってきた。
「ルース、お腹空いた。」
「うん。さっき頼んだから持ってきてくれるよ。」
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