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再び、イスナにて(9)
ルースが息を飲んだ。
「霙、いいのか?本当に?
一生、いや何度生まれ変わっても俺の側にいてくれ!愛してる……」
「初めから素直にそう言えばいいだろ?」
胸元を引き寄せてぐいと背伸びすると、俺からルースの唇を奪った。
ちゅ
不意打ちで俺から仕掛けたキスに、ルースは吃驚し過ぎたのか、目を大きくこれ以上ない程に見開いて、暫く固まっていた。
その表情がおかしくて笑っていると、お返しだとばかりに、濃厚なキスをされた。
「んっ、んんっ、んっ」
これ以上はお互いの身体に障る、と理性をフル動員させて手を突っ張って離れた。
荒ぶる息を整え燻る身体の熱を鎮めつつ、再びルースに抱きしめられて胸の中に収まった。
規則正しい心臓のリズム。
もうすっかり馴染んだ体温と匂い。
ルースの全身が『お前を愛してる』と叫ぶように感じる。
俺の、俺の…番。
離れられない、離したくない。
一瞬でもまたルースと引き裂かれるかと思ったら、心臓が止まりそうになった。
もう、あんな思いをするのは嫌だ!
俺は…俺はこの龍の国で生きていく。
命の続く限り、ルースとこの国を守っていく。
そう改めて誓った。
ルースの胸に、まるでマーキングのようにすりすりとおでこを擦り付ける。
「霙……」
ため息と共に零れ落ちたルースの声。
え、嫌だった!?
甘えるのは…ダメ!?
落胆の声が口から零れ落ちた。
「…ルース…ごめん。もうしないから。」
「何言ってる!?
違う!!霙がかわい過ぎて、襲いたくなるから…もう暫く我慢して…」
はっ…俺、無意識に誘っていたのか!?
押し付けられた下半身に、ルースの硬いモノが当たってる。
ハッ、ヤバい!
「ごめんっ!そんなつもりは」
「分かってる。分かってるけど…あーっ、もう、生殺しだっ!」
ルースは俺をぎゅっと抱きしめたまま、暫く唸っていた。
俺はそんなルースに愛おしさが込み上げて、緩む口元を見られまいと益々ルースの胸元に顔を埋めていたのだった。
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