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第5話:交わるって苦しい
俺が驚いたのは意外と水狐のキスは上手いって事
最初は軽く口を重ねるだけだったのに
ちょっと空いた隙間からスルリと舌を入れてくる
その舌が逃げ惑う俺の舌に絡みついてくる
やがて息苦しくなって水狐の背中を叩く
「い、息っ、んっふん、はぁっ」
すると名残惜しそうに水狐が引いていく
「イツキ・・・ちょっと噛んでもいい?」
「へ?あ、うん」
カプっと噛まれた首筋に何やらひんやりとした物が伝う
その瞬間ゾクゾクゾクッと首筋が疼いた
その感覚は血管を通ってるのかやがて足先までビリビリと広がっていく
「直接血中に送った方が早いかなって・・・どう?」
「ま、ちょっと待って!さっきから俺は何をされてるの?」
「媚薬の投与」
「お、おまっ!なんだその満面の笑みは!」
水狐は躊躇いなく胸の突起を指で弾いてくる
その瞬間俺の体は仰け反った
な、なんだこれ!なんだこれ!
知らないこんな感覚
頭の中が気持ちいで占領されて行く
い、いやだおかしくなりたくない!
見れば水狐の犬歯からはダラダラとさっきの媚薬が溢れ出ていた
「本当は自分の中で作り出した毒を戦う時とかに噛み付いたりして使うんですが・・・こんな使い方があるとは」
「って、それお前には・・・効かないのか?」
「そう言う優しいところ好きですよ」
「あ、いやっ!耳元で話すのや、めて・・・」
今まで俺を守って育ててくれた水狐・・・
優しくて気遣いが上手くて何でも知ってて
そんな彼の事がいつの間にか大好きになってて
喜怒哀楽全てを知った気になってたけど
こんな顔見た事ない。
「水狐ってぇ、や、優しいと思った、のに・・・すっごい意地悪じゃん!」
「私は優しいですよ?欲を言うならもっと乱れた貴方が見たいくらいで」
そう言って水狐はいやらしく蜜を垂らすそれに触れる
クチュクチュ音を立てながら優しく上下に摩られると頭がどんどん真っ白になっていく
ってか乱れた貴方ってどんなだよ!
それに触り方!!ネチネチ執拗いしなんだよその顔めっちゃ悦ってんじゃん!
あ、だめだもう限界だそんな見られたら恥ずか死ぬ
「あ、いやっ!す、水狐ぉ・・・んっ、んっ、あ゛!!」
「1回楽にしてあげる」
その言葉を合図に乱暴に力強く扱いてくる
それが気持ちよくて腕に力が入らない
遂には自力で起き上がれず壁にもたれながら抜かれる始末
「だめ!も、いっちゃうから!いく!いくいくいっんあぁああ!!」
自分でもびっくりするくらい甘ったるい声で
どうにもならない感情を声にする
白濁としたやつがお腹にハタハタと零れ落ちた
水狐はそれを掬うとスルスルと塗り込んでいく
最初は細い指が浅い所で出たり入ったりを繰り返してなんだか焦れったい
「ちょっと力を抜きなさい・・・」
「はぅっ」
水狐の冷たい指がどんどん奥へ深く俺の中を犯していく
「ど、どうしよう・・・全然痛くっない・・・」
「イツキは痛い方が良かった?」
徐々に奥まで進んだ指は途中で屈折した
その瞬間コリコリとした物が刺激を受けてギュッと閉じていた目を見開く
「水狐!いや、それやめて!なんかさっきと違っ!ふぅんっ」
黙れと言わんばかりに口を塞いでくる
上を巧みに犯しながら下をグズグズと溶かしていく・・・器用過ぎるだろ・・・
くっそぉ!体がいうことをきかない
ただひたすらに与えられる快楽を飲み込むのに精一杯だ。
心がもう嫌だ、気持ちいい、辞めたい、怖いをずっと繰り返して苦しい
苦しいよ・・・水狐・・・
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