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「え、なんかビールに…入れた…?」 「晃太…おっもい!もうちょっと頑張ってっ」 足に力が入らず、階段が思うように登れず 千里が叫ぶ。 ほとんど引きずられるようにして千里の 部屋までたどり着いた時には、あともう少しの ベッドまで行けず、冷たい床の上に投げ出された。 「はあ、はあ… 疲れた」 俺をほったらかしにして、千里がクローゼットを あさって何かを持ってくる。 手足がしびれて、朦朧とする視界の中に 千里が戻ってきて、俺の目の前にゴムの箱を かざして見せる。 「今日はちゃんと用意しといたから、安心して ローションもね」 そう言うと俺の上に股がって、俺のベルトに 手をかけた。 「せんり…せんり、、待って…」 千里は手を止めることはなく 満足に抵抗できない俺のズボンを、下着ごと ずり下ろす。 下半身が外気にさらされて、全身に鳥肌がたった。 くたっとした俺の中心に千里が手をのばし 熱を持った手のひらが、俺のモノを優しく扱く でも脱力してる俺は、時間をかけても勃つ事は なかった。 千里は、あきらめたのか、しばらくして 立ち上がると、自分の服を脱ぎ、すぐ俺の上に 戻って来た。 俺の体が震えてる事に気づくと 俺を抱き抱えて、ベッドに連れていく。 自分も一緒に布団をかぶって、俺をぎゅっと 温めてくれた。 「せんり…ヤメテ…」 最後の抵抗のつもりで言ってみたけど 千里は俺の言葉に首を振った。 息がかかる距離で俺の目を見つめて その目が涙を溜めて、今にも溢れそうで 俺は見ていられなくなって目を閉じた。 力が入らなくて、どうせ抵抗なんて できなかったけど もう、千里の好きにさせようと思った。 あの真面目な千里が薬まで盛って、そうまで するほど思い詰めていたのなら…。 千里が納得するまで付き合おうと覚悟を決めた。 “千里君、かわいそう…” そう言ってたタロウの顔が甦る。 ー タロウ…千里とヤったなんて言ったら どんな顔するんだろう……。 片足を抱えられて、後ろに、ひんやりとした ジェルのような感触。 千里の手がヤワヤワと後ろを這いまわり やがて そっと探るように中に入っていく。

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