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18. 6

「薬盛られたのはさすがにショックだったけど ……怒ってはいないよ」 俺は自分の服を暗闇で探しながら こんな事大した事じゃないという顔で言った。 「着ないで、こっちきて」 千里が仰向けのまま手を広げて俺を見る。 タロウの顔が過って、立ち尽くしていると 俺の手を強く引いてベッドに引きずりこんだ。 潜った布団のなかで、羽織っていたフリースを 脱がされると、肌と肌が擦れあう その感触を 求めて、自分から千里の体にすり寄ってしまう。 「さっきなんも反応がなくて、晃太によく似た 人形とやってるみたいだった」 「俺、全然覚えてないもん」 「じゃ、もう一回しよ…」 千里が顔を寄せてくる。唇が触れあう直前で 俺は顔を反らして、ぎゅっと抱きついてごまかした。 千里は諦めず。俺の耳に噛みつく。 「……っん」 「いっぱい跡つけちゃった…見た?」 俺のみぞおちを撫でながら千里が囁いた。 「…これ、恋人が見たら大変な事になるね」 俺が黙っていると、少し不安そうに怒った?と 顔を覗いてくる。 「大丈夫、多分気にしないよ。クリスマスの夜も 千里の事心配してたし…」 「……なにそれ、大人の余裕?」 「そういうのとはちょっと違うかな~ ……変わってるんだ」 俺が笑いながら言ったのが気にさわったのか 千里は突然布団を はね除けて 俺の両手をベッドに縫いつけて、低く静かに叫んだ。 「ソイツの話しやめろ、吐き気がする!」 「せ、せんり…」 驚いて息を飲んだと同時に、俺の胸に顔を埋めて 尖端を強めに噛んでくる。 「…ヤッ!」 動物のように乱暴に舐めたかと思えば、強く 吸って、俺を煽った。 「…っんん…!いっ……!」 痛いのか気持ちがいいのか分からない 痺れる感覚が背筋を走った。 「お人形さんになってた時も、ここ弄られて ピクピクしてたよ。 エッチ~ 顔でハアハアしちゃってさ…」 俺は顔が熱くなるのを感じて、顔を反らした。 千里はニヤリと笑って、捕まえていた俺の両手を 解放すると、ベッドの下に転がってたローションを 拾い、躊躇なくそれを自分の手に大量に出した。 「あっ……んっ!」 暖まってないジェルを大量に後ろにぬられ 千里の指が入ってくる。

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