120 / 140

21. 2

「千里……ダメッ…ン!」 俺の股に顔を埋めて動く千里のちょっと固めの 髪を掴む。 ただ一心不乱に、舌と唇で俺のアレを愛撫する。 けして上手くはないけど必死な様が愛しい。 ー タロウも最初はそうだった… 「ん…ん…っ」 「千里…もう、出そう…」 俺の言葉に合わせて、千里の動きが速くなる。 千里のポテッとした唇が、俺の首にひっかかり 行ったり来たりを繰り返して ついに俺は千里の口に出した。 喉の奥に飛び込んで来たものに反応して 千里の動きがピタッと止まった。 きっと、吐き出したいけど、それをすることを 躊躇って、とりあえず全部飲もうと頑張ってる。 俺は、別に吐いていいのに…と、思いながらも 出したいだけ出した。 心のどこかで、千里がどこまでするのか 見てみたい。そんな自分がいたのだ。 千里は結局最後まで吐くことはなかった。 肩で息をしながら顔を上げて 口元を拭う。 「はぁ…精子ってこんな味なんだ…」 「まぁ、旨いもんじゃないよな」 「……飲んだことあるんだ?」 「 ……… 」 千里の機嫌が、また傾く。 顔は笑ってても目が笑ってないからすぐ分かる。 そんなつもりじゃなかったのに… 言わなきゃ良かったと後悔した。 起きあがって服を直そうとボタンに手をかけると それを止められた。 「寒いから、着させて…」 「ダメ」 「…… まだ するの?」 ー いらない一言で変なスイッチ 入れちゃったかな? 「もうしないよ」 言いながら俺の みぞおちにキスをした。 「 ……ン 」 俺が逃げないように、背中に回された腕に グッと力がこもる。 思った通り千里は、チューと音をたて強く そこに吸い付いた。 「千里、痛いよ…」 そんなに痛いわけないけど、一応言ってみた。 千里は気にせず、場所をかえて、 今度は鎖骨の下を吸い始める。 俺は黙って千里の好きにさせた。 「…どうせ気にしないんだろ?」 「……相手は気にしないけど 俺は気にするよ」 「じゃあ 何で嫌がんないの?」

ともだちにシェアしよう!