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第5話 異世界(3) ※
男達は、精液と唾液まみれの僕の体をひっくり返して、今度は四つんばいにさせた。
「さあ挿入だ!」
「ついに転生者挿入!ずっと待ってたぜこの瞬間!もう俺死んでもいいかもおおおおお」
僕の顔の目の前に、男の恐ろしく太く長い肉棒がぶるんと晒された。
そして僕の後ろ、臀部の割れ目に、恐ろしく固いかっちかちの何かが、ぐっとあてがわれた。
男達が何をしようとしているのか、すぐに分かった。
いやだ、絶対にいやだ。それだけは絶対にいやだ……!
僕が絶望に押しつぶされそうになった時。
ボスッ、というような鈍い音が、前と後ろから聞こえた。
そして前後の男達が、どさりと倒れる。
えっ……?
僕は突然のことが理解できず、倒れた男達をきょろきょろ見比べる。
どちらの男のこめかみにも、深々と矢が刺さっていた。
どういうこと?
僕は立ち上がって周囲を見渡す。
草原の向こうの森の方角から、一人の少年がつかつかと歩いてきた。その手に、矢をつがえた弓を持っている。
僕と同じくらいの年齢に見えた。
無造作に伸びた髪の毛を後ろでひとつに結んでいる。その髪色は濃紺。耳は尖ってない。
そしてとても精悍な、美しい顔をしていた。
僕は息を飲む。レン、と呟きそうになる。
少年はとても、レンに似ていた。
夢か?でもどこからが夢?いつからが夢?
この場所はどこ?あの男達は何?
次々と沸いた疑問を、また襲ってきた眠気が意識の下に沈めていく。
僕はそのまま、気を失ってしまった
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