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第30話 転生者狩り(2) ※
「うっ……」
坊主男がうろたえる。
僕の傍にしゃがんでいる長髪の角男 が顔をしかめて叫んだ。
「おい誘惑にのるな!」
レンは手をズボンの中に突っ込み、自分の尻をまさぐった。
「胸だけじゃないぜ?ほらケツもトロトロ」
言いながら、ズボンから抜いた手を坊主男の前に掲げる。その指にドロドロの粘液が絡み、糸を引いた。
坊主男は目を泳がせながら、
「ろ、牢屋で抜いてやるから大人しくついてこい」
「待てないよつらいよお願い。俺の転生者液、全部舐めて。上の口でも下の口でも、おじさんのちんぽいっぱい気持ちよくしてあげるから」
レンはズボンをずり下げ、屹立したペニスを晒した。坊主男の喉仏が蠢く。その手からナイフがぽとりと落ちた。
角男 が目を見開いた。
「おい何をしてる、危ない!」
だがレンはナイフを拾って反撃するでもなく、坊主男に抱きついた。
坊主男はヘラヘラと笑った。長髪に向かって、
「だ、大丈夫だってほら、こいつ飢餓状態なんだよ、ちょっと抜いてやらねえと」
レンは屹立したものをハンターの股間に擦り付け、腰を振り始めた。
「はあっ、気持ちい、おじさんの素股気持ちい。俺おじさんのこと犯しちゃいそう」
ズボンを落として半ケツ状態のレンの腰が、艶めかしく揺れ動く。
坊主男はもう完全に顔が緩みきり、レンの半ケツを両手で鷲掴みにして揉みしだき始めた。
「ああ、しょうがねえやつだ、これだから転生者ってのは淫乱でいけねえ」
角男 もその光景にぐっと生唾を飲み込んだ。雑念を振り払うように頭を振るい、舌打ちをすると、腰のナイフを抜いた。
立ち上がりレンに近く。
止めなきゃ!僕は焦った。
「ま、待って!」
角男 は、なんだという顔で僕に振り向いた。
僕は勇気を出して言う。
「ぼ、僕も、して、欲しいです」
角男 はぐっと言葉に詰まりながら、
「お、お前もつらいのか?」
「う、うん、つらいの。お、おちんちんも、おっぱいも、お尻も、全部つらいです。全部おじさんに舐めて欲しい、じゃないとお漏らししちゃう」
自分で自分が信じられなかった。
なんでこんな恥ずかしいセリフが、スラスラ出てくるんだろう?
そうか体だけじゃない、頭の中ももう僕は「転生者」なんだ、と思った。みんなの性玩具、みんなの性的嗜好品。
「性」で人を誘惑することくらい、僕は簡単に出来る。
本当に体が火照ってきて、シャツに二つのシミができた。
僕は顔を赤らめ、後ろ手のまま見せつけるように胸をそらした。
「ごっ、ごめんなさい、僕お漏らし」
「だ、大丈夫だそれくらい」
「このままじゃシャツがぐしょぐしょになっちゃう!早くおじさん全部吸って、おっぱいだけでいいからお願い!」
僕は目を潤ませて訴える。
角男 は余裕をなくした目で僕を見下ろした。はあはあと呼吸を荒くしている。明らかに葛藤している。
僕は股間もぐっと反らせて見せつけた。すでに勃ち上がり、ズボンにシミを作っている。
「ど、どうしよう、おちんちんもお漏らししちゃった。お尻もぐしょぐしょなの、おじさん助けて、気持ちよくして……」
角男 は決心したように僕のそばにしゃがむ。
「し、仕方ないな、ちょっとだけ吸い取ってやる」
男は僕に落ちた。
男は僕のシャツをたくし上げ、濡れそぼる乳首を見下ろした。その鼻息が荒くなる。
獣のようにしゃぶりついて来た。
吸い付いてベロを必死に動かす。
「んっ、ぁ、はぁ、あっ……!気持ちい、すごいよおじさん、おじさんのべろ気持ちいぃぃっ。僕のことめちゃくちゃにしてえっ……!」
痴態を晒す僕の目に、レンの姿がうつった。
あっ、と思った時。
角男 は目をカッと見開き固まり、がくりと倒れた。
その背中に、ナイフが突き立てられていた。
僕は男の体の下から這い出した。
見れば坊主男も、扉のそばで首から血を流して倒れている。
「あ、ありがとうレン!」
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