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第10話 乳首攻め(*)

 紅葉の指先に指を重ねるように、臣がおずおずとたくし上げていたTシャツの裾を口で食み、たじろぎながら、そっと自身の乳首に指先を伸ばす。 「……っん」  乳首に触れた瞬間、ビクッとその身体が跳ねた。  熱い溜め息を漏らしながら、いつも紅葉がしてくれいる動きを真似て、臣が自身の胸の尖りを愛撫する。目の前で、あえかな自慰を見せられているようで、紅葉は淫らな臣の様子に、頭がクラクラした。セックスならそれなりにしてきたけれど、こんなにいやらしい臣を見るのは、初めてかもしれない。 「臣ちゃん……、そう、上手だね。摘んで、くりくりって指先で転がして? ……そう」 「は……っん、ぁ……っ」  紅葉の言葉に従順に従う臣は、頬を上気させて、乳首を摘んで弄りながら、時々、腰を動かしていた。紅葉は、ガラス越しの痴態を見せつけられるにつけ、煽っていたはずが、逆に煽られてしまっていることに気づいた。 「もしかして、自分でする時も触ってたりしてる……?」  少し、意地悪をしてみたくなって、紅葉が問う。 「……っんな、の、しな……っ」 「じゃ、今度からしてみてほしいな。俺のこと想いながら、エッチして? ああ、ほら、赤くて、いやらしく育って、美味しそう。……どっちを先に舐めてあげようか?」  ぎゅっとガラスに押し潰された臣の向かって左側の乳首を、紅葉は屈んで口を開くと、舌先でちろちろと舐める動作をした。右側を臣の指の動きに合わせて、くにくにと摘むように動かすと、臣の感極まった声が、インカムから聞こえてきた。 「っく……ぅ、ぁあ……っ」  顔を上げると、臣は感極まって、泣きそうな顔をしていた。胸だけの刺激では、足りないのだろう。もどかしげに腰を揺らしながら乳首を自分で弄る臣は、今まで見てきたどんな姿よりも、ずっと艶かしい。 「臣ちゃん、前も触ってあげるから、ペニス、出して……?」  そっと囁くと、臣は息を乱したまま、ハーフパンツの前を下ろし、ふるりと飛び出た屹立を握ると、先端をガラスにくっつけた。 「んっ、ぁっ……もみ、じ……っ」 「冷たい……? じきに温もりが伝わるよ。腰、動かしてみて。俺も、するから……」  紅葉が言うまでもなく、臣は腰を捩りながら、鈴口をガラスに付けた。キュ、キュ、と臣の動きに合わせて、ペニスの裏側の先端を擦り付けられたガラスが啼く。片方の乳首を弄りながら、紅葉に向かって腰を振っている臣は、淫猥な獣のようだ。ここまで見せてくれるのだ、と思うと、紅葉は嬉しくて胸がいっぱいになった。 「乳首、勃ってるね……。可愛い、臣」 「ぁっ……」 「ね、片手、後ろに回して……、臣ちゃんの中、愛してあげたいな」

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