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自由な恋愛
「あ、なんか、あれは誰のお母さん?すげー」
淳司がやたら騒いでいるので見ると。なんか女優みたいに綺麗な女の人が歩いていた。
「あれ、マジで誰かのお母さんなのか?」
でもしかし、その後ろから、小柄で細い感じのやつが歩いて来た。
「あいつ、すげーほっそこくない?ってかアレまじで、男?」
やたら、細い感じの生徒が歩いていた。顔が、マフラーで隠れてよく見えない。
「あのきれーな人がお母さんなら、きっとかわいいんじゃね?」
廊下の窓の所でそうやっていたら、
「お前ら、早く体育館へ入れ!入学式始まるぞ。もう中等部じゃないんだぞ。外部からも来てるんだからきちんとしろっ!」
中学の時の担任が怒鳴ってきた。
「ってか先生っ。もう中学じゃないんだしー関係ないんじゃないっすかあ?」
「関係あるだろ?お前らがきちんとしないとな。俺の指導がだめだったって言われる」
「ええええ。それって先生の勝手~」
「それに、数学はまだ高校1年は教えてるぞぉーー」
あんまり言い返すと、こいつはやたら怖いので、走って逃げるようにして淳司と体育館へ向かった。
…………
…………
高校のクラス分けは、下からの上がり組みはまんべんなくバラされていた。淳司は隣のクラスだった。
俺のクラスは……教室を見回すと丁度真ん中ぐらいの席に、
「あ、あの綺麗なお母さんの・・・」
綺麗な母親といっしょに来ていた小柄な感じのやつがいた。
そいつの顔は母親にとても似ていた。
・・・いや、これは久々のヒットというか。この学校に来てコイツやばくね?
この美形がうちの学校に来て無事でいられるとは思えない。
うちの学校はいわゆる有名男子校でとりあえずエリート的な?
そして、ご多分に漏れず?自由に恋愛を楽しんでいた。
そう、男子校だから、相手は無論女子ではない。だから自由に恋愛を楽しんでいるんだよ。
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