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昼休み
…
………
…………
もうすぐ昼休みという時、教室に、生徒会長の伊藤先輩がリオの所にやって来た。
上級生が1年の教室にやって来るのは稀なんだけど、リオの所にはしょっちゅうそんなヤツばかり来る。
だけどこいつ、この前、盛大にリオに振られたんじゃなかったか?
伊藤先輩は、リオに近づいて耳元でそっと何かを言っていた。俺の席からだとよくわからない。
俺は心配になってリオの側に行こうと席を立ち上がったら、リオの怒鳴り声がした。
めったに怒鳴ることのないリオにしては珍しかった。
「どうしたんだ?」
俺は急いでリオの傍に駆け寄った。
リオは駆け付けて来た俺を見てそして、伊藤先輩を見返して言った。
「……ねえ伊藤センパイ?俺はさ、」
そして、俺の手をぐいっと掴んで引き寄せた。
リオの顔がアップで俺に迫る。リオの少し茶がかった瞳が俺を覗き込んで少し微笑んでいた。
それから・・・・。
リオは俺の唇にキスをした。
ええっ……――――!!!
何。
キスとか?
リオからキスとか?しかもこんな人前で。周りがすごくどよめいているのが分かる。
「俺、今、コイツと付き合ってるから無理」
じゃ、行こう、と言ってリオは俺の手をとって教室から急いで出た。
廊下にでて俺はリオに言った。
「ってか何?なんだよ!!リオ」
「いいじゃん。カズヤだって俺に勝手にキスするじゃん。だからあいこだよ」
あいこってじゃんけんじゃないよ?
「それにアイツさ……」
聞けば、伊藤先輩は・・
「俺さ、アイツがしつこいから、前、俺、うちの鷹山とデキてるから無理とか言ったんだよね。たいがいはコレで収まる。まあ、汰一が前、使った嘘を使わさせてもらったんだけどさ」
だけど、、
「昨日夜遅くに鷹山が警察に拘束されたんだよね・・・。昨日、血の臭いがしてたのは、多分抗争の果ての刃傷沙汰のせいなんだ。相手側の幹部クラスをやったから、当分は向こう側も動けない。とりあえずの抗争の終着。なんだけど……。ニュースで言ってたでしょ・・ちょっと大変だったんだよ。うち」
そういえば、そんな話題のニュースがあったような・・・。俺は朝からリオの事でアタマがいっぱいになってそんなの頭に入っていなかったし。
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