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第30話
廣瀬さんと付き合ってるんだよな、俺…
「何、にやついてんだ?」
「っ…うるせえよ!にやついてねえし!」
冬め…
「春〜、学校の前に他校の奴らいるんだけど。」
秋の声が聞こえて窓から外を見る
「行くか?」
冬の声に頷いて俺たちは校門の前に急いだ。
相手の人数は5人。
この人数で喧嘩しに来たのか?
「あ!!春野くーん!」
お互いに睨み合っている中、
奥の方から声が聞こえた。
「直接会うのは初めてやね。俺の声覚えてはる?」
(覚悟しとき?逃げられると思うなよ?)
「っ…」
「今日は顔見に来ただけやから安心し、あ!廣瀬さんにも宜しゅうなー。」
あいつらが居なくなった後も暫く動けなかった。
「春、大丈夫?」
あいつ廣瀬さんのこと知ってた…
「春?…春!!」
「秋、ごめんちょっと俺、帰るわ!!」
知らせなきゃ。
いつまでも怖がってるわけには行かない。
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