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第33話
奏さんが連れてきてくれたのはこじんまりとしたカフェだった。
「ここのランチすっごく美味しいの!!」
店に入って席に着く。
「んー、じゃあハンバーグにしようかな!」
奏さんはメニューを見ながらそう言って俺にメニューを渡してくれる。
「じゃあ俺は、オムライス!!」
「なんか可愛いわねっ!!」
「何処がっすか?」
奏さんと居ると楽しいな!
そうやって俺達が暫く話していると
「何やってんだお前ら」
後ろから聞き覚えのある声がして振り向く
「遅いわよ!」
「廣瀬さん!?」
そこには廣瀬さんが立っていて。
「私が呼んだのよ!丁度話したいこともあったし!」
「そうだったんですか…」
なんか…緊張する…
奏さんはハンバーグ
俺はオムライス
廣瀬さんはサンドイッチ
それぞれのやつが届いて俺達は食べ始めた。
「おい奏。話ってなんだ」
廣瀬さんが奏さんに話しかける
「そういえば俺も。」
「そうよ!それよ!!」
ニヤニヤしながら奏さんは俺達を見た。
「あんた達って付き合ってんの??」
はあ!?なんで?なんでこの人そんな事知ってんの!?
「なんでそう思うんだ?」
「杏梨が……」
『蒼も上手く言ったみたいだしなあ。あいつが前より人間らしくなったのは菊池春野のおかげだな!!』
最近1番に機嫌良さげに笑いながらそう言う佐嶋。
「どういう事?まあ、蒼は最近変わったとは思うけど。」
奏がそう聞くと、また笑いながら
「ハハッ…それは、本人達に聞いてみな」
「って言われたのー」
隣で廣瀬さんが小さく溜息を付くとが聞こえた。
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