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第68話

なんだかんだあったけど今日は12月31日。 大晦日だ。 組の方も今日はだいたいの奴が休みで俺達幹部も同様に休みで、それぞれ実家に帰ったり仲いい奴らと飲んだりしている。 俺には帰る家なんてねえから今までは家でいつもと変わらず飯食って酒飲んで寝て、だったが今年は違う。 「蒼ー、ケーキ買お!」 こいつが居るからな。 年越しだから美味いもの作るって言って買い物につれだされて近くのショッピングモールに来ている。 「なんかデートみたいだね!」 「そうだな。」 そういえばまともにデートみたいなことしたことなかったな。 やっぱりそういうの行きてえもんなのか? 「来年休みが取れたらどっかに泊まりでも行くか。」 「いいね!どこ行こう?」 まあ、その前にデカイ仕事があるがこいつのためにも帰ってこなねえとな。 「出来たよー!」 家に帰って夕飯の準備をしようとすると春野が作りたいと言い出すので大人しくリビングで待っていると声が聞こえてキッチンの方へ行く。 テーブルに春野が作った料理を並べる。 「美味しい!?」 「ああ、美味い。」 「やった!」と喜ぶ春野を見ると俺もどこか嬉しいような気持ちになって無意識に微笑んだ。

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