105 / 134

第104話

蒼が仕事に行って暫くして俺の携帯がなる。画面に表示されている名前に顔が歪む。 正直でたくない。 「はい。」 俺が電話にでると聞きたくない声が聞こえてイライラが募る。それと同時に体が少し震えているのが分かる。 『私です。明日の11時半の飛行機を手配しました。遅れないでね?』 「分かった。」 電話が終わるとどっと疲れが来てソファーにもたれた。電話でこんなんであっちでやって行けるのだろうか。 アメリカで行く大学はもう決めてある。 重い体を持ち上げ制服に袖を通し支度を整えた。

ともだちにシェアしよう!