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第113話
「お久しぶりでございます春野様。」
空港のロビーに行くと見慣れた顔が待っていた。
「中学ぶりだね、真辺。」
「はい。」
「まだ時間あるよね、夏達が来てくれるらしいんだけど。」
「大丈夫です。ごゆっくり」
秋からLINEが届いてロビーに着いたらしい。
「春ー!!」
声の方を見ると夏と秋と冬が居た。
俺は皆と所に駆け寄る。
「わざわざありがとな!」
「全然!春こそ頑張ってね!」
「たまには連絡も寄越せ。」
今日の午前中に新しく自分名義の携帯を買った。あっちに行ったら今使ってる携帯は捨てる。新しい方は限られた人にしか教えない。
どうせあっちについたらあの人達からも渡されるだろうけどあの人達から渡されるものなんてどうせGPSとかが付けられて俺に逃げられない様にしてあるだろう。
暫く夏達と話しているとまた俺を呼ぶ声がさして振り返った。
「愁くん!」
「来ちゃった!千尋は仕事で来れないから俺がお見送り。」
「ありがとう」
蒼に出会わなければ千尋にも愁くんにも会うことは無かった。
暫く話していると愁くんの携帯が鳴った。
「あ、千尋が春野くんにごめんって伝えといてって言われたんだけど千尋と喧嘩でもしたの?」
愁くんからそう言われたけどそんな記憶はなくて、俺なんか謝られるようなことしたっけ?
俺がそんな事を考えれいると目の前のにいる愁くんが俺を見て何か企んでいるようなどこか嬉しそうな顔で笑って俺の後ろを指さした。
それが何を示しているのか分からず指さされた方を見る。
そこに居たのは、激しく息を切らした蒼だった…
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