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第54話

 そう思いながら寝間着代わりのハーフパンツから出た脛に垂れるホットミルクに息を吐く。 「早くタオル取……」  言う前に、足元に座り込んだ計都がぺろりと伝う雫を舐める。 「悪ふざけは止めろ」  そう言うも、計都は手を膝と足首に添えて動かないようにしてから、限界まで突き出した舌で見せつけるようにそれを味わう。  ぺろり ぺろり と、猫が丁寧にグルーミングするかのような舌使いが繰り返され、ぱっちりとしたアーモンドの目がオレを見上げた。  足の甲に股間を押し付け、悩ましげに擦りながらじわりじわりと舐め上げて行く。 「止めろと 言ったぞ」  精一杯の低い声は、しかしわずかに上ずっていたように思う。  計都は何も答えないままに舐める位置を更に上へと上げ、布地越しに股間へと顔を埋めた。  ふん と計都の鼻が鳴る。  そこの臭いを確かめるかのような行動に、ピンクの髪を掴んで顔を上向かせる。  なだらかに続く喉のライン。 「お終いだ。ホットミルクを飲んで部屋に戻れ」  唾液を飲み込んだのか、こくりと動くそこの艶めかしさに目がくらむ。 「最近シテないよ?溜まってない?」 「右手で十分だ」  そう言うと計都はきゅっと唇を噛んだ。  オレを一睨みした後、計都は再び顔を伏せ、布の上から舌でソコを舐めた。 「  っ、オレは お前の、手の事で責任を感じてるんだ。だから、お前が代償を払う必要はない」  そうきっぱり言い放ち、足の間の計都を出来る限り邪険に押し退けて立ち上がる。  まだ熱いホットミルクを持って部屋に戻ろうとした背中に視線が絡む。  突き立つような視線は……珍しい。 「じゃあ 腕の責任とって」  そう言い放って計都は左手でスウェットを下着ごと下ろす。 「…………」  白い足と、その間にひっそりと息をひそめるモノが見えて思わず息を呑んだ。 「自分じゃ出来ない」 「……」 「シテ」  珍しく強い言葉だった。  ホットミルクを持った手が熱で痛みを訴え、それを理由にテーブルの上にカップを置いた。  頭が冷えるかとゆっくりと呼吸してみるも、脳みその中はすべてが混ぜられてしまったようで考えがまとまらない。 「   わかった」  目の前に膝を突き、シャツを捲り上げてその裾を計都の口の中に押し込んだ。 「ん……っ」 「噛んでろ」  計都の尻をキッチンのテーブルに押し付けながら股間を口に含む。

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