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第8話(しずく)

今、お客さん帰りました と、祈織さんに連絡をしてシャワーを浴びる はぁあ、今日は疲れた そして、結局漏らして恥ずかしい思いをしてしまった あとちょっと、頭が良ければ漏らさないですんだのに やっぱり日頃から頭使わなきゃだめなんだな 『はぁあ、』 さっきの事を思い出す度に 襲ってくる羞恥心 考えないようにしても すぐ思い出してしまって その度に出るため息 『はぁあ』 と、シャワーから出て 身体を拭きながらも大きなため息を吐く 「どしたの、でかいため息して」 『わ、祈織さん!いつの間に』 「終わったって連絡したのしずくじゃん」 『そうだけど』 「上手くいったみたいだね」 と、言われて大きなため息がまた出た 『はぁあ』 「何、さっきからそのため息」 『だって、』 「ほら、給料」 と、着替えより先に渡されたそれの仲を見ると 『25000円』 前回より多い そうか、今回はオプションが入ったから 「制服オプションだったからバックは5000円な」 『制服オプション?』 「コスプレの中にも色々あるんだよ。制服の他にも女装とか、メイドとか」 『えええ、女装はちょっと』 「その分バック多いよ」 『…そ、そうなんだ』 それは、ちょっと興味あるけど コスプレした場合 ちょっと演技力も試されるからな、 それもそれでちょっと大変だな 「疲れた?」 『ぐったり』 「そんな顔してんな。さっさと帰ろ」 と、おれに着替えを渡して 車に向かう 車に乗り込んで 運転をする祈織さんをみて ふと思う 『祈織さんって、おれ待ってる間何してんの?』 「下で待機してるって言ったろ。なんかあったらすぐ行けるように」 『そうなんだ、たいへんだね。ずっとぼーっと待ってんの?』 「は?バカにしてんの?」 『し、してない!』 「まぁ、予約の管理とか携帯で出来る仕事ちょこっとやったり。日によってはなんか食いながら待ってたり」 『ふうん、刑事さんみたいだね』 「やっぱりバカだな、お前」 『なんで!あ、あのさ、』 「なに?」 『おれって、こっちの漏らすほうじゃなくて、祈織さんみたいに送り迎えの仕事とかできないの?』 「楽そうに見えて大変なんだよ、こっちも。もしなんか変な客だったら暴力沙汰にだってなり得るし」 『そ、そうなの』 「それに予約管理も依頼人の要望とキャストのキャラと日程合わせたり」 『そっか、』 「それにお前、免許は」 『…持ってない』 「論外だ」 『…ですよねえ』 「諦めて金溜まるまではこっちやっとけ。決めといたら?いくら貯めるか」 『そ、そっか』 そうだよね、そしたら やる気だって、でるかもだし 「お前今まで金どうしてたの?」 『家借りてた知り合いの家のところでバイトしてたんだけど…工場みたいな。そこも台風の被害受けて機械壊れちゃったから職失った』 「…なるほどね」 『祈織さんって、この仕事する前何してたの?』 「探偵事務所」 『探偵!?すご』 「すごくねえよ。べつに。見習いだったし。向いてないって散々言われてたし」 『向いてないとかあるんだ』 「お前も向いてないと思うよ」 『なんで?ばかにした?』 たしかに、高校生の数学に大苦戦した前科はあるけど… 「ちっげえよ。見た目。お前結構目立つし」 『そうなの?』 そんな、目立ってるつもりはないんだけどな 『それで、お金が儲からないからこの仕事始めたの?』 「まぁ社長に誘われたしなー」 『ふうん、』 社長直々に誘われたってことなのかな そういえば 『社長ってどんな人なの?おれ会ったことない』 「…会わない方が身のためだ」 『え、なんで 』 というか、こんな頭ぶっ飛んでる会社作るなんて やっぱりちょっとヤバい人なのかな 「性格悪いし」 『そうなんだ…祈織さんは社長とどういう知り合い?』 「…今日はよくしゃべるな、お前」 『そうかな?緊張してたの終わったからなんか気が抜けちゃって』 「へえ、緊張とかするんだ」 『そりゃするよ、どんなお客さんかもわからないし。……おもらしとか、したくないのにしないといけないし』 「したくないのか」 『当たり前じゃん!』 「俺と一緒だな」 と、祈織さんは 運転してるから おれの方をみてくれないけど ちょっと笑っていた この人、不思議すぎる 聞いたら教えてくれるけど 自分からはなんにも言わないし 探偵事務所とか意味不明だし。 そのくせ、俺の事家に置いてくれるし。 好きな人とか付き合ってる人とかいるのかな、 イケメンだから彼女のひとりやふたりいてもおかしくないと思ったけど よく考えたらお客さんとか男の人ばっかりだし 祈織さんが好きなのも男の人なのかな

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